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No.17 炭酸の抜けたサイダーは甘い恋の味 追記有 ページ19




「其奴と関わらないほうが良いかも知れませんよ……」

えっ? どうゆう事?

中也さんは少し口調が荒いけどそんなにヤバい人なのかな?


「何故ですか……?」

「それは……彼が」


その瞬間、私の携帯が揺れる

「すみません……。出ても良いですか?」

「どうぞ」と先刻迄の真剣な表情が解けた


中也さんだ

「もしもし……」

〈手前ッ! 今、何処にいる!〉


電話越しに伝わる荒い息

多分、この人走ってる


「喫茶店うずまき……です」

〈あぁ、直ぐ行くから其処で待ってろ!〉


切れた……

呆れながら席に戻った

「何だって?」

「私事ですから……大丈夫です」


また、雑談している所に奴は来た……



「おい! A! 手前ッ! 何で……一緒に居るんだよ」

何かに酷く驚いて凄く日本語がカタコト

「はぁ……まぁ、良い……。A、兎に角行くぞ!」

乱暴に腕を引かれた

「えっ! あ、お茶ご馳走様でした……」


暫く歩き続ける

その際、一切こちらを振り返らなかった


路地裏に入る

「中原さん! 痛いですよ……中也さん!」

「何故、彼奴と居たんだよ……」

「手前は、俺とだけ傍にいればいいんだよ」

下を見ている。やっぱり私を見てくれない

「何故貴方に云わなきゃならないんですか?」


違う……言いたいのと違う

「私の彼氏みたいな事云わないで下さいよ……」

違う……素直にごめんなさいって云いたいのに

二文字の言葉が云いたいだけなのに



「手前が好きだからだ」


「誰かに取られるのも厭だ。誰かと楽しそうに話してのも厭だ。俺抜きで何かやってるのも厭だ……。だから──」



「『付き合ってくれ『ください』」


ハモった……


如何してあんなにピリピリしてたのだろう?

そのピリピリも今は解けた


「云わせろよ」笑い乍ら云う

「嫌ですよ」


「改めてよろしくな」

と額にキスを落とす


「ッ〜! もう……中也さんには敵いません」

「手前が敵なったら怖いわ」

No.18 不格好なケーキは愛の形 追記有り→←No.16 その男、太宰治



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のぶ(プロフ) - 和さん» ありがとうございます!是非評価の方もよろしくお願いします。また、やって欲しいデートがあったら教えてください! (2017年5月30日 22時) (レス) id: 02b87efdfd (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - うん。可愛い。更新楽しみに待ってます!! (2017年5月30日 20時) (レス) id: 70dae8966d (このIDを非表示/違反報告)
天原依愛(プロフ) - 新作おめでとー!タイトル気に入っていただけると嬉しい。更新頑張って! (2017年5月5日 21時) (レス) id: f371f8209b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:女武将信長 | 作成日時:2017年5月5日 21時

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