196.5分前 ページ5
幸い…と言っていいのかわからないけど、皆んなは艦隊を相手にするのに手一杯で、気付かれずに抜け出す事が出来た。
命の節約の為に、クロ様の背に乗って先にカカオ島に向かったサンジ君の後を追う。
「なるべく、長く生きる努力はするよ。サンジ君が一人で本当になんとか出来そうなら手出しはしない」
『是非そうしてくれ』
「うん」
遠くに見えたカカオ島は、物々しい雰囲気だった。
島を取り囲む艦隊が遠巻きでもよく見える。このまま真っ直ぐに突入しても捕まるだけだな。
カラスの姿で入るけど、念には念を入れたい。
「クロ様、高度上げて旋回。入れそうなところ探す」
クロ様が高く飛び上がって島の周りを飛ぶ。
すると、人気のない町外れにある岩場が見えた。素早くカラスの姿になって、その岩場に向かって急降下する。
「町の中心に人が集まってたね。きっと、あそこで待ち伏せる気だ。近くまで行こう！」
森を抜け、民家や敵兵をすり抜け、人…厳密には戦闘員があつまる町の中心が見える路地裏に来た。
戦闘員が取り囲む中心に時計がついた大きな鏡がある。きっと、あそこから出るしかない状況にしてあるんだろう。
ルフィを殺す為に。
「サンジ君とプリンは見えないね…。近くに居るとは思うけど」
目立ちそうなコックさんの服を隠す為に乱雑に地面に捨て置かれていた、黒い布をマントのようにぐるりと身体に巻き付け、顔が隠れるように羽織った。
「『二人きりなんて大チャンスなんだから、頑張れよ』って言ったら顔真っ赤にして飛んでっちゃったけど、うまくやってるかな…」
『他人の色恋沙汰を心配している場合じゃないだろう。もう直ぐ時間だ』
大きな鏡に取り付けてある時計を見ると、時計は5分前を指していた。
その時間を見た戦闘員達がオーブンの声に続くように雄叫びを上げる。
「武器の手入れは済んでるか？出て来るとするなら今から5分以内だ…！！さァ来い！！！麦わらのルフィ！！！」
こんなに長い5分なんて、今まで生きてきた中であったかな…。時間が1分過ぎる事に、ルフィを呼ぶ声や雄叫びは大きくなっていく。
＜キャ〜〜〜！！！助けて〜〜〜！！！＞
ブリュレの声が鏡の中から聞こえる。
きっと、ルフィがブリュレを連れてきたんだ。私は、直ぐに対応が出来るように片手に炎を纏わせる。
「ああああああああああ！！！」
鏡から出てきたのは、ブリュレに銃を突き付けたペコムズだった。
意外な登場にビッグ・マム海賊団はどよめいた。
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銀之助(プロフ) - 未だにお気に入り登録、お気に入り作者登録、ハートの通知などをたくさんいただき、ありがとうございます。この場を借りてお礼申し上げます。これからも長く楽しんで頂けたら、幸いです。 (2022年9月16日 22時) (
レス) id: 9c08df65af (このIDを非表示/違反報告)
銀之助(プロフ) - 香さん» コメントありがとうございます。かなりの長編だったのに全部読んでいただき、面白いと思っていただけて嬉しいです。キュンキュンをお届けできて一安心いたしました。 (2022年5月12日 21時) (レス) id: 9c08df65af (このIDを非表示/違反報告)
香 - 本当に好きすぎです…面白かったしキュンキュンしました！ (2022年5月9日 11時) (レス) @page48 id: 64178017ff (このIDを非表示/違反報告)
銀之助(プロフ) - たろ。さん» コメントありがとうございますー。一気読み嬉しいです！ありがとうございます。サンジくんの魅力を損なわず書けていたなら、本当に良かったです。 (2022年4月9日 22時) (レス) id: 9c08df65af (このIDを非表示/違反報告)
たろ。(プロフ) - やばいめっちゃ泣いたし一気読みした…サンジくんたまんねぇなおい。 (2022年4月5日 3時) (レス) @page48 id: ba071d904f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：銀之助
| 作成日時：2018年7月11日 21時
