207.ゲームオーバー？ ページ16
潰れた艦隊達が両脇に浮かんでいる。
砲撃や敵の咆哮は止まらないが、船は真っ直ぐに進んでいく。
「どうした？」
「ん、ああ…大丈夫かなってさ。磯撫と…ほら、島で足止めしてくれてるジェルマの奴等」
「あいつら島にも来てくれたのか！」
「そういや、ルフィ寝てたね」
嬉々と声を上げるルフィにため息がもれる。
何故、激戦の中寝られるのか何度考えても答えが出ない。仲間を信用しているとは言え、寝られるのが理解できない。
「にしても助かったね…ジンベエさんの仲間が来なかったらヤバかったよ」
「敵から位置情報を奪ってくれたのもあいつらじゃ！！なぜ気づかなんだ…！！最後まで助けられてしもうた！！」
チョッパーに治療を受けながら話を聞いていたルフィが楽しげに笑う。
「さすがジンベエの仲間達だなー！！」
チラと海を見たルフィが包帯だらけの腕を空に突き上げ、顔いっぱいに笑顔をつくって聞こえる音全部が霞むくらいの大声を出した。
「ありがとうお前らー！！」
その声は届いたのか海から声が聞こえる。
「ジンベエをよろしく頼むぞ！！麦わら！！」
艦隊が浮かぶ海をもう少しで抜ける。そうとしか考えられなかったとき、海から湯気が立ち上りボコボコと水が沸騰しだした。
海水の中にいる魚人達が苦悶の悲鳴を上げる。
「オーブンか！！いかんっ！！海水が煮え滾っとる！！！」
「あいつ…！後もう少しなのに！！！」
磯撫やジェルマを抜けてきたって事！？
…いやそんなはずない、ジェルマはわかんないけど磯撫が負けるわけない…ブリュレを使えば隙はつける。逃がしたって言い方の方が正しいはず。やられちゃいない。大丈夫。
今は、この船の事。こんな高温に木の船は長時間耐えられない。
「ジンベエさん！船は私が保護するから全速力で進んで！！」
「…わかった！！」
船を青い炎が包む。
何か言いたそうに開いた口は何も言うことなく閉じられ、次に開いたときには了承の返事だけが出てきた。
流石、理解が早い。他に手段無いもんな。
「Aもうやめっ…」
その声が言い終わるより早く目の前で大きな爆発が起きた。
黒い煙の向こうに 「フーネーフーネー」と船首にあるふざけた顔が歌う巨大な船で、ビッグ・マム海賊団のマークが嗤っている。
「ビッグ・マムの船だ！」
「どうしようルフィ〜！」
外すわけがない距離でデカい大砲が一斉にこちらを向く。
あの砲弾を受けきれるのか？受け切れても転覆するかも…。
「最悪…」
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銀之助(プロフ) - 未だにお気に入り登録、お気に入り作者登録、ハートの通知などをたくさんいただき、ありがとうございます。この場を借りてお礼申し上げます。これからも長く楽しんで頂けたら、幸いです。 (2022年9月16日 22時) (
レス) id: 9c08df65af (このIDを非表示/違反報告)
銀之助(プロフ) - 香さん» コメントありがとうございます。かなりの長編だったのに全部読んでいただき、面白いと思っていただけて嬉しいです。キュンキュンをお届けできて一安心いたしました。 (2022年5月12日 21時) (レス) id: 9c08df65af (このIDを非表示/違反報告)
香 - 本当に好きすぎです…面白かったしキュンキュンしました！ (2022年5月9日 11時) (レス) @page48 id: 64178017ff (このIDを非表示/違反報告)
銀之助(プロフ) - たろ。さん» コメントありがとうございますー。一気読み嬉しいです！ありがとうございます。サンジくんの魅力を損なわず書けていたなら、本当に良かったです。 (2022年4月9日 22時) (レス) id: 9c08df65af (このIDを非表示/違反報告)
たろ。(プロフ) - やばいめっちゃ泣いたし一気読みした…サンジくんたまんねぇなおい。 (2022年4月5日 3時) (レス) @page48 id: ba071d904f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：銀之助
| 作成日時：2018年7月11日 21時
