206.タイヨウの海賊団 ページ15
「なぜ急にこんな近くに！？」
「こんなに早く集まるモンなの！？」
海に敷き詰められるように船が浮かんでいる。
船の数が爆発的に増えていた。もう燃やし尽くせる数でもないし…それ以前に…！！あーもう！！クソッ！！！
「前方の船を見てください！！全艦パドルシップです！！！」
「！！そんな…！！」
「そんなの逃げ切れねェよー！！！」
パドルシップは、更に距離を詰めながら砲撃を続けてくる。
「万事休すか…！！命からがら、ここまで生き延びたというのに…！！！」
いや、もう後先考えてる場合じゃない。
やった後の事はまた考えればいい。今は少しでも皆んなの命を繋ぐ方を優先すべきだ。
ところが炎を出すより早く、海を突き破るように水面が大きく盛り上がり始めた。
「ん！？」
「親分を〜…困らせるやつは〜〜」
聞き慣れない声が海から聞こえる。
「許さんのらァ〜〜〜！！！」
海底噴火が起きたように海が爆発した。その衝撃に目の前の艦隊がいとも簡単に壊れていく。
「ええェ〜〜〜！！？」
「何アレ！？海坊主！？」
ただ、それをやってのけた巨大な何かの顔はどうにも緊張感に欠ける。
例えるなら髭面のオッサンだ。あれはなんだ。臭いは少しこっち側と違う。
「あれは魚人島のホーディ一味の！！ワダツミ！！！」
「
うーん、随分見た目が違うなぁ…。
「まさか…！！」
「ジンベエ！？」
「今海に入ったら危ないよ！！ジンベエさん！！」
海に入ったっきり浮かび上がって来ない。数分くらいだけど、この状況だと焦りが出てくる。
固唾を飲んで海面をじっと見ていると、水の中から飛び上がってきた。
「ジンベエさん！海の中に何がいるの！？」
「ワシの仲間じゃ！援護してくれとる！！」
そう言っている間にも海中から何かしてくれているらしい。
海中を攻撃する手段が無いのか、魚人達の攻撃に何の対抗も出来ないまま、目の前の船が次々と炎を上げたり、海に沈んでいく。
「今の内に進めェー！！」
「ジンベエ船長ー！！」
海の中から声が聞こえる。
「みろ！！道ができた！！」
「ー！！アレを抜けるぞ」
この一味の一番の武器は人望だな。
あれだけあった船は沈み、真っ直ぐに艦隊を抜ける道が出来ていた。
道を抜けた先の辺りに海神が笑顔で両手を振っている。
「行け！！ジンベエ！！」
「すまんお前達！！」
船は真っ直ぐに出来た道を進んでいく。
脱出出来る、そう心を踊らせた。
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銀之助(プロフ) - 未だにお気に入り登録、お気に入り作者登録、ハートの通知などをたくさんいただき、ありがとうございます。この場を借りてお礼申し上げます。これからも長く楽しんで頂けたら、幸いです。 (2022年9月16日 22時) (
レス) id: 9c08df65af (このIDを非表示/違反報告)
銀之助(プロフ) - 香さん» コメントありがとうございます。かなりの長編だったのに全部読んでいただき、面白いと思っていただけて嬉しいです。キュンキュンをお届けできて一安心いたしました。 (2022年5月12日 21時) (レス) id: 9c08df65af (このIDを非表示/違反報告)
香 - 本当に好きすぎです…面白かったしキュンキュンしました！ (2022年5月9日 11時) (レス) @page48 id: 64178017ff (このIDを非表示/違反報告)
銀之助(プロフ) - たろ。さん» コメントありがとうございますー。一気読み嬉しいです！ありがとうございます。サンジくんの魅力を損なわず書けていたなら、本当に良かったです。 (2022年4月9日 22時) (レス) id: 9c08df65af (このIDを非表示/違反報告)
たろ。(プロフ) - やばいめっちゃ泣いたし一気読みした…サンジくんたまんねぇなおい。 (2022年4月5日 3時) (レス) @page48 id: ba071d904f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：銀之助
| 作成日時：2018年7月11日 21時
