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183.ネツネツの能力 ページ41

船は南東の海へ向かって、チョコの家を踏み潰しながら前進している。
その道中、さっきシフォンさんを助けるきっかけをくれた男の人が笑顔で手を振っていた。
この船に知り合いでも乗ってるのかな。


「港が見えた!!」
「しっかり捕まってろよ!」


また、内臓が浮くような浮遊感。
港から海へ飛び出した船は、ザブンッと大きな波飛沫を立てて海へと着水した。


「カカオ島を出たぞォー!!」
「こうなりゃバトルシップに追いつける奴はいねぇ!!」
「ありがとうベッジ。助かった!!」
「おめェらの為なわけねぇだろ黒足ィ!!」


素直にお礼を言うサンジ君にベッジが頭をゴッとぶつけて突っかかってくる。
まぁ、別に誰の為でも助かったんだからなんだっていいわけで、お礼を言うのは筋というものだ。


「いやぁ、マジで助かったよ。ありがとね、パパ」
「おめェのパパじゃねぇ!」
「おい、妙に暑くねぇか?」
「え?」


サンジ君に言われて気付いたけど、確かにさっきより気温が上がったような気がする。
それに、湯気が海から立ち上っている。


「頭目、海の様子が変レロよ!!」


海を除くと魚が海の熱さで煮えて浮いてきている。
食べられるのかな…。試しに槍にロープを括り付けて魚目掛けて投げてみた。


「いい塩加減でさぞうまいだろう…」
「サンジ君取れた!」
「おっ、見せてみろ」
「次は我が身だバカ!」


ベッジが港を忌々しく睨んだ。


「こんな事できる奴は1人だけだ…!!見ろ!!」


オーブンが海に手を入れているのが見える。オーブンの手の周りが特に激しく沸騰していた。


「オーブンのネツネツの能力だ!!」


海を沸騰させるだけだった熱は、確実に船上へと影響を広げていき、1番デリケートな生クリームやチョコレートへ牙を向いていた。


「ビッグ・マムが "魚の水煮" で満足するわけねぇだろ、あのバカ…!!」


どうしよう…クロ様の炎なら熱から船を守れるけど…。
脳裏を過ぎるサンジ君の表情や言葉が、力を使う事を躊躇わせる。


「高熱でパドルが壊れました!!」
「おいおい船を沈める気かァ!!?」
「オーブン様は、このケーキの重要性をお忘れか!!」


でも、このケーキがダメになったら全部終わりだ!!私は止められないようにサンジ君から距離を取った。


「ベッジ!パドルと船底だけ熱から守る!早く抜けて!!」
「クソッ…なんでお前はっ…!」


サンジ君が辿り着くより早く、青い炎がパドルと船底を覆う。


「全速前進だァ!!」

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設定タグ:ONEPIECE , サンジ , 夢小説   
作品ジャンル:恋愛
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銀之助(プロフ) - ぽんぬさん» そう言って頂けると頑張ろうと思えます。ありがとうございます。デジモンのアプリやってる場合ではないですね!!近々更新致しますので今しばらくお待ちを!!楽しい作品になるように頑張ります!! (2018年7月5日 21時) (レス) id: a47038dbdc (このIDを非表示/違反報告)
ぽんぬ - わ〜!お返事ありがとうございますっ!!それを聞いて安心しました( ˘ω˘ )ほんとに毎日続きが更新されるのを楽しみにしてます!素晴らしい小説をありがとうございます!(><) (2018年6月30日 20時) (レス) id: d30ebc51ac (このIDを非表示/違反報告)
銀之助(プロフ) - ぽんぬさん» 上から目線なんてそんな事ないですよ!コメントありがとうございます!どストライクだったなんて、とても嬉しいです。私も、ああいう関係性が好きなのです。原作に溶け込むように話が書けていて安心しました。少し停滞しておりますが、最後まで頑張ります!! (2018年6月28日 7時) (レス) id: a47038dbdc (このIDを非表示/違反報告)
ぽんぬ - すっごい上から目線になってしまい、申し訳ないです…orz (2018年6月28日 0時) (レス) id: d30ebc51ac (このIDを非表示/違反報告)
ぽんぬ - 突然のコメント失礼します!サンジの夢主に対する接し方がもうどストライクで一気に全部読ませていただきました…( ˘ω˘ ) 原作にも綺麗に話が溶け込んでいてなんの違和感もなく、読むことが出来ました!是非最後まで続けて欲しいです!!更新待ってます(><) (2018年6月28日 0時) (レス) id: d30ebc51ac (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:銀之助 | 作成日時:2017年12月25日 21時

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