178.元気になって ページ36
「ふわっふわのシフォンケーキを焼き上がったよ!!黒足!!」
「抑えろ!!ふわふわし過ぎて空を飛びそうだ!!」
見ただけでふわふわなのがわかる、大きな三段のシフォンケーキ。
空を飛びはしないだろうけど、あの上に飛び乗ったらふわふわして気持ちよさそうだ。
「私も!!サンジさんの生クリームを加えた甘い甘い最高に滑らかな生チョコレート♡」
「フタを!!滑らかすぎて器から飛び出してしまう!!」
ふわりと香ってくる濃厚なチョコレートの薫り。食べてないけど、2つとも「もう美味しい」という感じだ。
ていうか、ここのコックさんは表現が面白いなぁ。
「18時5分前、全て予定通りだ!!船の準備は?」
「できてます!!」
ひと段落と言うように、サンジ君が煙草に火をつけた。
もう完全にここのリーダーになっているサンジ君は、更に皆んなに指示を飛ばす。
「ケーキは船上で完成させ、ここに向かってるサニー号と合流する!!」
サンジ君は、自分の気持ちを締めるように少し位置がズレていたネクタイリングを整えた。
そして、自信を気迫にして笑う。
「さァ行こう!!仲間達を苦しめるビッグ・マムを倒しに!!!」
倒すという言葉に若干コックさん達が首を捻ったけど、皆んながその言葉を号令に一斉に動き始めた。
よし、私も頑張るぞ!…と走ろうとしたが、サンジ君の手が肩に伸びて緊急停止する。
「どーしたの、サンジ君。急がないと」
「わかってるよ。お前は、これ食ってからな」
「?」
そう言ったサンジ君の背後から出てきたのは、色鮮やかなフルーツサンドイッチだった。直ぐに食べれるボリュームのものが、3つお皿に乗っている。
「いつ作ったの!?」
「少し時間余ったからな。盛り付けは…あんまり手を加えられなかったけどよ」
「いや充分だよ!」
お皿に並べただけだけど、もう並べ方にセンスある。
自然と満面の笑みになってしまう私を見るサンジ君も満足気だった。
「元気になるようにってな」
「うん、ありがとう」
私の返事に歯を見せて笑うサンジ君は、私の頭をふわりと撫でると準備の為に走り去っていく。
走り去っていくサンジ君を見送りながら、サンドイッチを口に運んでいる途中で視線に気づいた。
「……」
「……」
プリンが黒いオーラを背中に背負って私を見ていた。
「ダメだよ」
「まだ何も言ってないわよ!」
足音を荒くして去っていくプリンの尻目に食べたサンドイッチは、あったかい気持ちが沢山で涙が滲んだ。
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銀之助(プロフ) - ぽんぬさん» そう言って頂けると頑張ろうと思えます。ありがとうございます。デジモンのアプリやってる場合ではないですね!!近々更新致しますので今しばらくお待ちを!!楽しい作品になるように頑張ります!! (2018年7月5日 21時) (レス) id: a47038dbdc (このIDを非表示/違反報告)
ぽんぬ - わ〜!お返事ありがとうございますっ!!それを聞いて安心しました( ˘ω˘ )ほんとに毎日続きが更新されるのを楽しみにしてます!素晴らしい小説をありがとうございます!(><) (2018年6月30日 20時) (レス) id: d30ebc51ac (このIDを非表示/違反報告)
銀之助(プロフ) - ぽんぬさん» 上から目線なんてそんな事ないですよ!コメントありがとうございます!どストライクだったなんて、とても嬉しいです。私も、ああいう関係性が好きなのです。原作に溶け込むように話が書けていて安心しました。少し停滞しておりますが、最後まで頑張ります!! (2018年6月28日 7時) (レス) id: a47038dbdc (このIDを非表示/違反報告)
ぽんぬ - すっごい上から目線になってしまい、申し訳ないです…orz (2018年6月28日 0時) (レス) id: d30ebc51ac (このIDを非表示/違反報告)
ぽんぬ - 突然のコメント失礼します!サンジの夢主に対する接し方がもうどストライクで一気に全部読ませていただきました…( ˘ω˘ ) 原作にも綺麗に話が溶け込んでいてなんの違和感もなく、読むことが出来ました!是非最後まで続けて欲しいです!!更新待ってます(><) (2018年6月28日 0時) (レス) id: d30ebc51ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:銀之助 | 作成日時:2017年12月25日 21時