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173.サラマンダー ページ31

サラマンダーの背丈に合わせて屈むと、サラマンダー達が私に気付いてトコトコと近付いてきた。
西洋系の子達を見るの久し振りだなぁ…。


『これをくれたのお前か!?』
『うまかったぞ!良い供物だ!』
『何でも言え!願いを聞くぞ!』


キャイキャイと騒ぐサラマンダー達に、サンジ君やプリン、シフォンさんもゆっくり近付いてきて屈む。
その表情には困惑しかなかったけど、サンジ君は多少耐性があるのか私を見て「こいつ等は?」と指さした。


「サラマンダー。この世界にいる火の精霊だよ」


私の狙いに気付いた3人に笑顔が戻る。
私もその笑顔に釣られるように笑って、力強く頷いた。


「ケーキを作るんだけど、火が使えなくて困ってるんだ。火の強さは、私達の指示通りにして欲しい。手伝ってくれる?」


ビー玉のような目をキラキラさせて、個々にサラマンダー達がコクコクと頷く。むっちゃ可愛い。
作る料理も少し貰おうと狙ってるんだろう。精霊は基本的にイタズラ好きだ。


「あ、ちなみに…作った料理を食べたり、指示を無視して勝手な事をしたら………ね?」


私の背後にサラマンダーにだけ見えるようにしたクロ様が登場すると、ビクッと体を震わせて高速で頭を縦に何度も振った。
クロ様の方が強いというのを瞬時に理解したみたいだ。


「よろしい♪ 皆んなの言う事聞くんだよ」
「どうすればいいの?」
「わかんないわよ!」
「こうして欲しいって言えば、その通りにしてくれるよ。何かあれば聞いて」


ちょっと心配しながらも頷いたプリンとシフォンさんが、サラマンダーを引き連れて持ち場へ走っていく。
エリマキトカゲが二足歩行するような歩き方がとても可愛いと思う。


「さてと、私も雑用頑張りますか」
「A、本当にお前の力じゃねぇんだな?」
「今回は、ホントにホント。私に味方してるわけじゃないしね。あの食材のおかげ」


安心した顔をしたサンジ君は、私の頭を撫でながら目線を合わせた。
ちょっと、サンジお兄ちゃんと呼んでいた頃を思い出して気恥しい。


「ありがとな。助かった」
「へへっ」


照れ臭くて鼻をポリポリとかいた。


「助けられっぱなしだな」
「最初に助けてくれたのは、"サンジお兄ちゃん" じゃん」
「何言ってんだ、"A姉ちゃん" だろ」


そうやって言い合って同時に吹き出した。
どちらが先かはわからない。でも、私達は成長したお互いに救われた。


「旦那様!」
「呼んでるよ。急ごう!」
「あァ、間に合わせるぞ!」

174.嫌がらせ→←172.緊急事態



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設定タグ:ONEPIECE , サンジ , 夢小説   
作品ジャンル:恋愛
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銀之助(プロフ) - ぽんぬさん» そう言って頂けると頑張ろうと思えます。ありがとうございます。デジモンのアプリやってる場合ではないですね!!近々更新致しますので今しばらくお待ちを!!楽しい作品になるように頑張ります!! (2018年7月5日 21時) (レス) id: a47038dbdc (このIDを非表示/違反報告)
ぽんぬ - わ〜!お返事ありがとうございますっ!!それを聞いて安心しました( ˘ω˘ )ほんとに毎日続きが更新されるのを楽しみにしてます!素晴らしい小説をありがとうございます!(><) (2018年6月30日 20時) (レス) id: d30ebc51ac (このIDを非表示/違反報告)
銀之助(プロフ) - ぽんぬさん» 上から目線なんてそんな事ないですよ!コメントありがとうございます!どストライクだったなんて、とても嬉しいです。私も、ああいう関係性が好きなのです。原作に溶け込むように話が書けていて安心しました。少し停滞しておりますが、最後まで頑張ります!! (2018年6月28日 7時) (レス) id: a47038dbdc (このIDを非表示/違反報告)
ぽんぬ - すっごい上から目線になってしまい、申し訳ないです…orz (2018年6月28日 0時) (レス) id: d30ebc51ac (このIDを非表示/違反報告)
ぽんぬ - 突然のコメント失礼します!サンジの夢主に対する接し方がもうどストライクで一気に全部読ませていただきました…( ˘ω˘ ) 原作にも綺麗に話が溶け込んでいてなんの違和感もなく、読むことが出来ました!是非最後まで続けて欲しいです!!更新待ってます(><) (2018年6月28日 0時) (レス) id: d30ebc51ac (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:銀之助 | 作成日時:2017年12月25日 21時

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