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150.本当の事 ページ4

磯撫からサンジ君達が向かった方向を教えて貰って、ひたすら真っ直ぐにに飛んでいる。
すると遠くにいくつか人影が見えた。


「あれかな?」
『そうだな』


クロ様は、いつも通りに振舞っているけど少し違う。
ずっと一緒に居たからわかる。本当は…凄く心配してくれている。
このまま、どこかに身を隠して欲しいってクロ様は思ってると思う。
だけど…もう後戻りは出来ない。


「ごめんね」
『知っている』


諦めたように、ため息混じりに小さく笑うクロ様にもう一度謝って、先程見えた人影に速度を上げて近付く。その人影は間違いなくサンジ君達だった。
ベッジ達と何か話してるみたいだったけど、ベッジとシーザーさんはそれぞれの方向へ進んでいく。


「サンジくーん!!!!」


私の声に反応したサンジ君がグリンッと首が痛くなりそうな勢いで私の方を向いた。
少し手前に降り立って翼をしまいながら手を振って走り寄る私の倍くらいの速度でサンジ君が走ってくる。


「どわっ」


軽く抱き上げられて爪先が地面についてない。息が詰まる程強く抱き締めるサンジ君は、荒く息を吐いてうわ言のように良かったと何度も呟いている。
心配したにしても、何だか様子が少し違うような気がする。髪を撫でると、力は更に強くなる。


「死なせねぇ…」
「サンジ君?」
「Aは俺が絶対に死なせねぇ!!」


サンジ君の言葉と肩越しに見える私達を見守る皆んなの表情が、サンジ君が何を知ったのか教えてくれた。
自然と私の口からは、ため息がもれてしまう。
なんで、この人達は無理だと言うのに諦めないんだろうか。私はもう他人のエネルギーで動いてるだけだ。


「大丈夫だよ!まだまだ死なないって!」
「命の残数がもう少ねぇって、磯撫が言ってたぞ」
「……」


サンジ君の背中を叩いていた手が止まる。
人の生き死にには首は突っ込まないような雰囲気を出しておきながら、意外と心配性でお節介焼きなところがある。
余計な事言ってくれちゃって…戦わせてもらえないじゃん。


「真実がどんなに辛くても構わねぇ。本当の事を言ってくれ」


縋るような泣きそうな声に、深く息を吐いてサンジ君の肩口に顔を埋めた。
もう隠せない。むしろ、よく今までバレなかったなと思う。
私はサンジ君から離れて、手を握った。


「仲間を喚んだのは、確かに私の力じゃないけど…仲間の力を使うのは私の力だった。正直、さっきので残数は限りなくゼロだよ」


サンジ君の手が微かに震えている。

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設定タグ:ONEPIECE , サンジ , 夢小説   
作品ジャンル:恋愛
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銀之助(プロフ) - ぽんぬさん» そう言って頂けると頑張ろうと思えます。ありがとうございます。デジモンのアプリやってる場合ではないですね!!近々更新致しますので今しばらくお待ちを!!楽しい作品になるように頑張ります!! (2018年7月5日 21時) (レス) id: a47038dbdc (このIDを非表示/違反報告)
ぽんぬ - わ〜!お返事ありがとうございますっ!!それを聞いて安心しました( ˘ω˘ )ほんとに毎日続きが更新されるのを楽しみにしてます!素晴らしい小説をありがとうございます!(><) (2018年6月30日 20時) (レス) id: d30ebc51ac (このIDを非表示/違反報告)
銀之助(プロフ) - ぽんぬさん» 上から目線なんてそんな事ないですよ!コメントありがとうございます!どストライクだったなんて、とても嬉しいです。私も、ああいう関係性が好きなのです。原作に溶け込むように話が書けていて安心しました。少し停滞しておりますが、最後まで頑張ります!! (2018年6月28日 7時) (レス) id: a47038dbdc (このIDを非表示/違反報告)
ぽんぬ - すっごい上から目線になってしまい、申し訳ないです…orz (2018年6月28日 0時) (レス) id: d30ebc51ac (このIDを非表示/違反報告)
ぽんぬ - 突然のコメント失礼します!サンジの夢主に対する接し方がもうどストライクで一気に全部読ませていただきました…( ˘ω˘ ) 原作にも綺麗に話が溶け込んでいてなんの違和感もなく、読むことが出来ました!是非最後まで続けて欲しいです!!更新待ってます(><) (2018年6月28日 0時) (レス) id: d30ebc51ac (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:銀之助 | 作成日時:2017年12月25日 21時

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