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167.カカオ島到着 ページ25

カカオ島の人目につかないところに絨毯が降下していく。地面に近づくにつれて、ふんわりと香ってくるチョコレートの匂いに頬が少し緩むまま絨毯から降りたら
足にズキッ痛みが走り、よろけてしまった。


「優しいプリーン。ありがとぉ」
「うるさいわね!何よその顔!!ムカつくわ!!!」


ニタニタニヤニヤと私の体を支えてくれたプリンを見ると、顔を真っ赤にして怒っている。
本当にからかいがいのある子だなぁ。


「サンジとAは、工場に入るまでラビヤンに隠れて。そのままじゃ、人目に付くわ」
「わかった。ほら、先に入れA」
「うん、ありがとう」


一部筒状になった絨毯……ラビヤンの中へ潜ろうと片足を上げたところで、サンジ君がガッと私の肩を掴んだ。


「ビックリした…」
「A…その足……」


あ…そっか、私ここまでずっと裸足で走ってきたんだっけ。
無我夢中過ぎて忘れていたけど、気が付いてしまうとズキズキと鈍く足が痛んだ。
大きくため息を吐いて、乱暴に自分の髪をガシガシとかく姿はサンジ君が自分を責めてるようにも見える。


「悪い…気付いてやれなかった」
「謝らなくていいよ。そんな暇無かったじゃん」
「サンジ、これ使って。破っていいわ」


シフォンさんがリボンの形に結んでいたスカーフを解いて、サンジ君に手渡した。


「そんな綺麗なのダメだよ!血が付いちゃ…」
「ラビヤンに血が付くから巻きなさいよ!」
「……うっす」


勢いにのまれて頷くしかなかった。
ラビヤンに座らされると、サンジ君がスカーフを破いて私の足に丁寧に巻いてくれる。
なんで、片膝付いてるんだろう妙に照れてしまう。このアングルからのサンジ君が王子なんですけど。


「よし、これでいいな」
「うん、ありがとう皆んな」
「それじゃあ、行きましょう」


一部分だけ筒状になったラビヤンの中に私とサンジ君が入り、その上に2人が乗り込んだ。
絨毯のせいで音がこもってるから2人の声が断片的にしか聞こえなかったけど、プリンが皆を騙す為、シフォンさんに手錠をつけたみたいだった。


「サンジ君、何してんの?」
「時間が勿体ねぇからな。ケーキのレシピを書いてる」
「へぇー」


少し揺れてるし絨毯の上じゃ書きにくいだろうに…器用だなぁ。ぼんやりと、紙の上を走るペンを眺めているとペンの動きが止まった、


「今度はちゃんと言えよ」
「足?」
「それ以外もだ」


この後に吐きやがった王道の台詞に私は撃沈した。


「Aは俺が守る」

168.天才コック→←【2018年 ホワイトデー特別篇/トレクルのホワイトデーサンジ君の絵柄ネタ】



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設定タグ:ONEPIECE , サンジ , 夢小説   
作品ジャンル:恋愛
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銀之助(プロフ) - ぽんぬさん» そう言って頂けると頑張ろうと思えます。ありがとうございます。デジモンのアプリやってる場合ではないですね!!近々更新致しますので今しばらくお待ちを!!楽しい作品になるように頑張ります!! (2018年7月5日 21時) (レス) id: a47038dbdc (このIDを非表示/違反報告)
ぽんぬ - わ〜!お返事ありがとうございますっ!!それを聞いて安心しました( ˘ω˘ )ほんとに毎日続きが更新されるのを楽しみにしてます!素晴らしい小説をありがとうございます!(><) (2018年6月30日 20時) (レス) id: d30ebc51ac (このIDを非表示/違反報告)
銀之助(プロフ) - ぽんぬさん» 上から目線なんてそんな事ないですよ!コメントありがとうございます!どストライクだったなんて、とても嬉しいです。私も、ああいう関係性が好きなのです。原作に溶け込むように話が書けていて安心しました。少し停滞しておりますが、最後まで頑張ります!! (2018年6月28日 7時) (レス) id: a47038dbdc (このIDを非表示/違反報告)
ぽんぬ - すっごい上から目線になってしまい、申し訳ないです…orz (2018年6月28日 0時) (レス) id: d30ebc51ac (このIDを非表示/違反報告)
ぽんぬ - 突然のコメント失礼します!サンジの夢主に対する接し方がもうどストライクで一気に全部読ませていただきました…( ˘ω˘ ) 原作にも綺麗に話が溶け込んでいてなんの違和感もなく、読むことが出来ました!是非最後まで続けて欲しいです!!更新待ってます(><) (2018年6月28日 0時) (レス) id: d30ebc51ac (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:銀之助 | 作成日時:2017年12月25日 21時

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