165.友達 ページ20
「友達になる?」
「なっ…!?なななな何言ってんだてめぇ!!かか怪物なんだよ私はっ!!」
手を差し出すと盛大にプリンが狼狽えた。
しかも、狼狽え過ぎて絨毯から落ちそうになるもんだから慌てて手を掴む。
「げっ…」
「A!プリンちゃん!」
そしたら私が落ちそうになって、サンジ君が私の身体に腕を回して落下を阻止してくれた。
背後から深いため息が聞こえて申し訳ない気分になる。
「怪物って言葉で自分を貶めちゃダメだよ」
「は…?」
「怪物って、飛び抜けた実力や強い力を持つ存在を指すから、そっちの意味で使わなきゃ」
3つの目が私を見つめている。
私は、婆ちゃんから言われた言葉を思い出しながらプリンの目を見返した。
「尊いものを尊び、人や自分に優しく出来れば正しい存在が味方になってくれる。怪物って言葉も良い意味で使える」
「そんな…の…」
「サンジ君と私で、友達2人だね!」
もうプリンが目を回しそうな勢いでオロオロしている。しかも落ちかけてる状態で私が話し始めちゃったから、何も状態が好転してない状況でだ。
「プリンちゃん!あんまり暴れると落ちちまうよ!!」
「〜〜〜っ!もう何なんだよお前らぁっ!!」
「チームお人良し?」
「俺に聞くなよ…」
半泣きで顔を真っ赤にしたプリンは、雑技団のような動きをして絨毯が丁度筒状に丸まった辺りに入り込んでしまう。
何今の凄いアクロバティックな動き。
「寿命が縮んだぜ…」
「別に飛ぼうと思えば飛べるから大丈夫なのに」
「力使うなって言ってんだよ」
絨毯に座り込んだサンジ君が私のおデコに人差し指を立てて、ぐぐぐと軽く押してきた。
すぐに離れたし痛くはなかったけど、なんとなく押された所をさする。
「そういえば、シフォンさんが言ってたローラって誰?」
「妹よ。チョコ作りの名人でカカオ島のチョコレート大臣だった…!!」
「へぇ、いいなぁ…チョコ」
サンジ君のチョコは絶対うまいわ、という想像を切り離して話に集中したいけど
チョコレート大臣ってなんだよ、というツッコミが邪魔する。
「あのコがいなくなって、その大臣の座はずっと欠番なの!誰もが認める次の大臣候補のプリンがそれを断り続けるから…!!」
プリンもチョコ作るの上手なのかなぁ。
今のプリンのなら食べたいかも。きっと、美味しいと思う。
「だ…だって私には…!」
さっきの威勢はどこへやら。急にモゴモゴと少し拗ねた様子のプリンが絨毯の下から会話に入ってきた。
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銀之助(プロフ) - ぽんぬさん» そう言って頂けると頑張ろうと思えます。ありがとうございます。デジモンのアプリやってる場合ではないですね!!近々更新致しますので今しばらくお待ちを!!楽しい作品になるように頑張ります!! (2018年7月5日 21時) (レス) id: a47038dbdc (このIDを非表示/違反報告)
ぽんぬ - わ〜!お返事ありがとうございますっ!!それを聞いて安心しました( ˘ω˘ )ほんとに毎日続きが更新されるのを楽しみにしてます!素晴らしい小説をありがとうございます!(><) (2018年6月30日 20時) (レス) id: d30ebc51ac (このIDを非表示/違反報告)
銀之助(プロフ) - ぽんぬさん» 上から目線なんてそんな事ないですよ!コメントありがとうございます!どストライクだったなんて、とても嬉しいです。私も、ああいう関係性が好きなのです。原作に溶け込むように話が書けていて安心しました。少し停滞しておりますが、最後まで頑張ります!! (2018年6月28日 7時) (レス) id: a47038dbdc (このIDを非表示/違反報告)
ぽんぬ - すっごい上から目線になってしまい、申し訳ないです…orz (2018年6月28日 0時) (レス) id: d30ebc51ac (このIDを非表示/違反報告)
ぽんぬ - 突然のコメント失礼します!サンジの夢主に対する接し方がもうどストライクで一気に全部読ませていただきました…( ˘ω˘ ) 原作にも綺麗に話が溶け込んでいてなんの違和感もなく、読むことが出来ました!是非最後まで続けて欲しいです!!更新待ってます(><) (2018年6月28日 0時) (レス) id: d30ebc51ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:銀之助 | 作成日時:2017年12月25日 21時