162.ダメでいい ページ17
「黒足のサンジ!!あんたお菓子作りも得意だってプリンが言ってた」
「ああ、料理に関しちゃ全て一流だ!!」
そう躊躇いなくサンジ君が言い切った。
それだけ努力をしてきたって事なんだろうけど、凄いなぁ…。
「OK!!じゃあケーキ作りを手伝って!!唯一ママを止められるケーキを作って…!!あんた達を逃がしてあげる!!!」
「シフォン…!!」
シフォンさんがナミに笑いかけた。
「ローラの件の恩返し!!やるからには命懸けよ!!」
「結果そうなるかもね…!!私は違う!!あんた達の為じゃない!!」
ひたすら、悪人顔でプリンは偶然という言葉を繰り返し…。
「だだだから何もあんたに死んで欲しくなくて、わざわざママを止めに来たんじゃないんだからね!!!サンジ!!!………さん♡」
全てを把握した私達は絶句する。
感情の裏返しが激し過ぎる。ツンデレが高次元だ。
「わかったありがてェ!!ケーキはどこで作れる!?」
切り替えの早いサンジ君にシフォンさんが計画を説明してくれた。これから別行動をとり、ショコラタウンでケーキを作って運び、ビッグ・マムを引き連れたルフィ達と海上で合流するというもの。
他に方法もない私達は、その策に乗る事を快諾した。
「じゃあ俺達はそっちに!!」
「ままま待ちなさい誰が乗せてあげるって言ったのよ!!バカっ!!」
ん、"俺達" ?
サンジ君を見ると手の力が強まり、私を連れていくつもりなのがわかった。
「私はここに残るよ!料理なんて私が行っても役に立たないよ!!まだ、ここに居る方が使い道がある!!」
まだ、ここに居た方が私に使い道がある。自爆技が無いわけじゃない。
「だからだ!こっちの方が多少だが戦闘を避けられる!!」
「嫌だ!!役立たずなんか嫌だ!!!役に…立たなきゃっ…!」
皆んなに…サンジ君に…あの目で見られたくないっ…!
「A」
この状況には合わないくらい、優しい落ち着いた声だった。
あたたかく笑うサンジ君は私から手を離し、腕を首の方に伸ばすと………ヘッドロックした。
「ちょっ…!?」
うまく走れてるのが奇跡だ。
「何言ってんだお前!!俺がガキの頃に会った時から一切家事出来ねぇやらねぇ役立たずだったろ!!」
「へ…?」
呆気に取られた。
「Aに役立つ云々は望んでねーんだよ!!」
得意げに笑うサンジ君を見て涙が溢れる。
「俺がいるからAはダメでいいって言ったろ?」
こんなの…頷くしかないじゃん。
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銀之助(プロフ) - ぽんぬさん» そう言って頂けると頑張ろうと思えます。ありがとうございます。デジモンのアプリやってる場合ではないですね!!近々更新致しますので今しばらくお待ちを!!楽しい作品になるように頑張ります!! (2018年7月5日 21時) (レス) id: a47038dbdc (このIDを非表示/違反報告)
ぽんぬ - わ〜!お返事ありがとうございますっ!!それを聞いて安心しました( ˘ω˘ )ほんとに毎日続きが更新されるのを楽しみにしてます!素晴らしい小説をありがとうございます!(><) (2018年6月30日 20時) (レス) id: d30ebc51ac (このIDを非表示/違反報告)
銀之助(プロフ) - ぽんぬさん» 上から目線なんてそんな事ないですよ!コメントありがとうございます!どストライクだったなんて、とても嬉しいです。私も、ああいう関係性が好きなのです。原作に溶け込むように話が書けていて安心しました。少し停滞しておりますが、最後まで頑張ります!! (2018年6月28日 7時) (レス) id: a47038dbdc (このIDを非表示/違反報告)
ぽんぬ - すっごい上から目線になってしまい、申し訳ないです…orz (2018年6月28日 0時) (レス) id: d30ebc51ac (このIDを非表示/違反報告)
ぽんぬ - 突然のコメント失礼します!サンジの夢主に対する接し方がもうどストライクで一気に全部読ませていただきました…( ˘ω˘ ) 原作にも綺麗に話が溶け込んでいてなんの違和感もなく、読むことが出来ました!是非最後まで続けて欲しいです!!更新待ってます(><) (2018年6月28日 0時) (レス) id: d30ebc51ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:銀之助 | 作成日時:2017年12月25日 21時