160.止まらない脅威 ページ15
ペドロさんが敵を追って私達から離れていくのをジンベエさんが首根っこを掴んで止め、ルフィにもキャロットを止めるよう指示を出した。
「逸れちゃならん!!2度と会えんぞ!!!防御に徹し走れ!!」
「「「なるほど!!!」」」
ルフィ、ナミ、サンジ君の声が綺麗にハモる。
「A!絶対に俺の手を離すなよ!?いいな!!?」
「うん…!」
周りの木々達の動きに気を取られていて、誰もゼウスが天候の卵を食べてた事に気付かなかった。
「んんま〜〜い♡」
白かったゼウスの体が黒く大きくなり、ゴロゴロと雷鳴を轟かせる。
その光景に呆気に取られて立ち止まるナミをサンジ君が片手で担いで走り出した。
「ナミさん止まるな!!敵はすぐそこだ!!」
「サンジ君!両手塞がってちゃまずいよ!離して…!!」
「クソ詰まんねぇ事気にすんじゃねぇ!!絶対に離すなよ!!」
迫って来る敵。守られてばかりの自分。
記憶を取り戻す前なら、今ほど気にはならなかったのかもしれない。でも…今は自分の居場所が足元から崩れていくような恐怖押し潰されて泣いてしまいそうだった。
「サンジ君 みんな!思いっきり遠くへ走って!!」
「よしきた!!」
空を覆う程大きくなったゼウスを見上げながら、ナミがクリマタクトを振り上げた。
「ゼウス ブリーズ…」
クリマタクトを振り下ろすのに合わせて、ゼウスが引っ張られるように雷を迸らせながらビッグ・マムの方へ落ちていく。
「テンポ!!!」
まるでミサイルか何かが落ちたような音だった。
地面を抉る程の威力から発せられる衝撃に背中を押され、バランスを崩しながらも皆んなが前へ走る。
「皆んな!おさまったみたいだよ!!」
私の声に皆んなが足を止めて振り返り、ゼウスが落ちた場所を見た。
そこには、倒れる敵兵と地面に大きな大穴が空いている。
「すげー威力だな!!」
「こんな雷、クリマタクトじゃ生み出せない…!」
サンジ君に降ろしてもらいながら、ナミも穴を見て動揺していた。
ビッグ・マムは雷に直撃して穴の底にいる。皆んながビッグ・マムの死を期待していたけど…。
「ダメだよ。術者は自分を殺せる存在を創ったりしない」
私の言葉に応えるように重い足音とウェディングケーキを求める声が穴から響き渡ってくる。
でも、いくら待ってもビッグ・マムは上がってこない。
「行進中じゃ…」
地面が避ける音がする。
「『食いわずらい』のビッグ・マムに行き止まりなどない!!!」
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銀之助(プロフ) - ぽんぬさん» そう言って頂けると頑張ろうと思えます。ありがとうございます。デジモンのアプリやってる場合ではないですね!!近々更新致しますので今しばらくお待ちを!!楽しい作品になるように頑張ります!! (2018年7月5日 21時) (レス) id: a47038dbdc (このIDを非表示/違反報告)
ぽんぬ - わ〜!お返事ありがとうございますっ!!それを聞いて安心しました( ˘ω˘ )ほんとに毎日続きが更新されるのを楽しみにしてます!素晴らしい小説をありがとうございます!(><) (2018年6月30日 20時) (レス) id: d30ebc51ac (このIDを非表示/違反報告)
銀之助(プロフ) - ぽんぬさん» 上から目線なんてそんな事ないですよ!コメントありがとうございます!どストライクだったなんて、とても嬉しいです。私も、ああいう関係性が好きなのです。原作に溶け込むように話が書けていて安心しました。少し停滞しておりますが、最後まで頑張ります!! (2018年6月28日 7時) (レス) id: a47038dbdc (このIDを非表示/違反報告)
ぽんぬ - すっごい上から目線になってしまい、申し訳ないです…orz (2018年6月28日 0時) (レス) id: d30ebc51ac (このIDを非表示/違反報告)
ぽんぬ - 突然のコメント失礼します!サンジの夢主に対する接し方がもうどストライクで一気に全部読ませていただきました…( ˘ω˘ ) 原作にも綺麗に話が溶け込んでいてなんの違和感もなく、読むことが出来ました!是非最後まで続けて欲しいです!!更新待ってます(><) (2018年6月28日 0時) (レス) id: d30ebc51ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:銀之助 | 作成日時:2017年12月25日 21時