赤髪の娘は海軍本部中佐 (ページ10)

今日:5 hit、昨日:0 hit、合計:10,021 hit

第９話ページ10

軍曹「グッジ大佐！！ただいま海軍本部から大佐がお見えです！」

グッジ「何、大佐だと？どいつだ？」

軍曹「コビー大佐です！」

葉巻をくわえた大柄な男は立ち上がると、机を殴った。

グッジ「ここに海軍本部の将校が来るとはっ…！忌々しい！私を誰だと心得ている！！」

軍曹「は！グッジ大佐であらせられます！！！」

軍曹は綺麗に敬礼をすると、部屋を出るグッジ大佐を、冷や汗をかきながら横目で追った。

ガチャッ

客間の戸を開けると、そこにはコビー大佐とA中佐の姿があった。

『…お久しぶりです…グッジ大佐』

Aはグッジの目を見ると、不敵に笑った。

グッジ「？誰だね君は？」

『シラを切るおつもりですか…私に過去の事を話されては困るから…』

グッジ「…くっ…いやぁ、何のことだか！貴方のような本部という立場の方にお会いした事などない

はずですが…もしお会いできたら光栄ですな、はっはっはっ」

コビー「やはり猫被りは本当でしたか…どうも、海軍本部のコビー大佐です」

コビーは前に出ると、Aを庇うようにして立った。

グッジ「これはこれはコビー大佐！…猫被りとは、どういう件で？」

コビー「貴方のお話は全てA中佐から伺っています…貴方は海軍軍法の規律を破りましたね」

コビーがそう言うと、グッジは不敵に笑った。それを怪訝するような目で２人とも見る。

グッジ「お前は中佐にまで上り詰めたか…A！！」

『っ…お陰様で…大佐に叩き込まれた痛みは私を強くしてくださいました』

グッジ「やかましい！！！！」

びゅっ！！！

飛んできたナイフを得意武器の鉄棒で弾きかえすと、そのナイフはグッジ大佐の足元に刺さった。

『私は貴方を許しません！！』

グッジ「許さないだと！？！！下等種族が！！！！」

コビー「下等種族？」

グッジは口を開けると、誇らしげに舌を出した。その長さ、約１m。

グッジ「俺は舌長族でねェ…何にでも巻きつけるのさ！！例えば…女とかなあああ！！！」

ザンッ！！！

グッジ「ぎゃああああああ！！！！！」

切られた舌が、床に転がる。Aは手持ちの短剣でグッジの舌を切ったのだ。グッジは悲痛な悲

鳴を上げてのたうちまわった。

コビー「今です！！！」

大声でそう言うと、扉から大勢の海兵が飛び出してきて、グッジを囲んだ。