第9話 眼帯のおにーさん ページ9
…うーん、やっぱり何回見ても分からない。
キョロキョロと辺りを見回しても、明らかに目的の場所と違う所にいる。
「…ここ、どこだろ〜なぁ…?」
皆んな〜こんにちハロー、琥珀だよー!
実は今、ちょーっと困った事になってるんだよねぇ…
今は夜の8時。太陽さんはとっくに西のお空に沈んじゃって、辺りは真っ暗。
何であたしがこんな夜に
今日はねー、夜のお仕事をくーちゃんから頼まれたんだ〜!
…でも…世間で言うところの『迷子』になっちゃったらしいんだよねぇ…。
「しょうがない、一回大通りのところまで戻ろっと。 …………わわっ!!」
あたしが戻ろうとした瞬間、凄い風がビュウっと吹いてきた。
それだけなら別に良かったんだけど…
「あれ?地図……、あ!あんな木の上に行っちゃったの!?」
あたしじゃ到底届かないような木の枝に引っかかってしまったらしい。
…まぁ、引っかかってくれただけありがたいか…。
取り敢えず飛んでも絶対に届かないし…
「…よし、登ろう!」
木登りは前の村でルーちゃんとよくやったし!
○ ● ○
何とか上の方まで登れたのは良いんだけど…
「うーん、あともうちょっとが届かない…!」
あんな枝の先にあったら届かないよぅ…
「よーし、女は度胸!えーいっ!!」
思い切って細い枝に飛び乗ってみる。
やった、成功!!
「あとは地図を…………ふぇ?」
なんか世界が傾いてる…ってあたし落ちてるの!?
どうしよ、いやどうしようじゃなくて!!
と、取り敢えず受け身……!
ストンッ…
「わぁ、痛っ………くない?…って、わわっ!!」
恐る恐る目を開けると、見えたのは暗い空じゃなくて銀髪の男の人の顔。
「大丈夫ですか?木の上から落ちてきましたけど…」
え?あ、確かに落ちたけど…
って、あたしこの人に受け止められてる!?
「わわ、ごめんなさいっ!!重たいよね、直ぐ降りるから!」
その男の人の腕から滑り降りるように抜けて、トンっと軽く飛び降りた。
「何処も怪我していないみたいですね、良かったです」
そう言い乱れた上着を直して、横に置いてあった
綺麗な銀髪を顔いっぱいに伸ばし、その隙間から医療用の眼帯がチラリと見える、何処か謎めいた人だった。
……竹箒?
「……おにーさん、街清掃の人?」
「…え?あ、ああはい。アルバイトですけどね」
第10話 美人さんのおねーさん→←第8話 ほたるちゃんにアップルパイを。
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羽蝶(プロフ) - この企画の企画者様が消えました。ボードでこれからの事を話し合いたいので、続ける気があれば、来てください。 (2018年8月27日 20時) (レス) id: b6bf511456 (このIDを非表示/違反報告)
白夜の幻想者 - トワイライトさん» うん…ごめんね… (2018年8月22日 20時) (レス) id: 55b7b486eb (このIDを非表示/違反報告)
トワイライト(プロフ) - viviさん» ありがとうございます!頑張りますね^ ^ (2018年8月22日 20時) (レス) id: 8e3d40cfd2 (このIDを非表示/違反報告)
トワイライト(プロフ) - 白夜の幻想者さん» あ、そいえばそうだね…。COMMUも出来ないっけ…? (2018年8月22日 20時) (レス) id: 8e3d40cfd2 (このIDを非表示/違反報告)
vivi - とても面白いです!更新楽しみにしています! (2018年8月22日 20時) (レス) id: d25c8bf1a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:トワイライト | 作成日時:2018年8月4日 8時