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第7話 あたしの日常 ページ7

「……く、琥珀!どうしたの、そんなにぼーっとして」


…いけない、思い出に浸り過ぎたらしい。


くるりと振り返ると、ヘッドフォンをした女の子…はるちゃんが立っていた。



「あはは、ちょっと…くーちゃんと会った時のこと思い出しちゃって」


こうして探偵社の窓にもたれ掛かっていると、なぜか思い出に耽っちゃう。


「…あー、琥珀もあの老け顔のおっさんに助けられたんだっけ。


あの人如く如く拾い物と縁があるよね」


そう言えば…はるちゃんもくーちゃんに助けられたんだっけ。


「『拾い物には福がある』って言うしねー。実際2人ともそうじゃん?」


元気な声を辺りに響かせて登場したなっちゃんを横目に、りゅーちゃんがツッコミを入れる。


「夏葉ちゃーん、それを言うなら『残り物には福がある』じゃない?」


そうだっけー?と2人が話していると、まなちゃんが美味しそうなお菓子を持ってきた。




「お話中すみません。皆さん、和菓子を作ってみたのですが…お一ついかがでしょうか?」



「お、和菓子じゃーん!ほらほら螢!あんたの好きな“あんこ”、たーっぷり入ってるよー?」



「そ、そーゆーの良くないと思うなぁ…!」


和菓子を両手に持って、嫌がるほたるちゃんに食べさせようとしているのはコムちゃん。


なーんか嫌がってるほたるちゃんを見て喜んでるみたいなんだけど…気のせいかな?


「ねえ、それより君たち仕事終わったの?」


相変わらずずーっとパソコンとにらめっこしているくろちゃん。


そう言えば…くろちゃんがパソコンと離れているところって見た事ないなぁ。


片時も離れないといえば…


「あの…読書の邪魔、しないでくれませんかね?」


いたいた、ひさちゃん!ひさちゃんもいっつも本と一緒にいるんだよね〜。





ふと見ると、いつの間にかまなちゃんのお菓子を食べまくっているはるちゃん。


ほたるちゃんを追いかけ回しているコムちゃんを笑いながら宥めようとしているなっちゃんとりゅーちゃん。


まなちゃんは…あれ、コムちゃんと一緒にお饅頭食べさせようとしてる。


端の方にはそれを面倒くさそうに見ているくろちゃんとひさちゃんの姿が。



「おーい、お前たち程々にしとけよー」


煙草を吸いながら、皆んなを見守るくーちゃん。






わいわい、ガヤガヤ。


煩過ぎるほど賑やかで楽しい毎日。


こんな毎日が、あたしに出来ると思わなかった。


ありがとう、くーちゃん–––––。

第8話 ほたるちゃんにアップルパイを。→←第6話 昼の金獅子団とくーちゃん



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羽蝶(プロフ) - この企画の企画者様が消えました。ボードでこれからの事を話し合いたいので、続ける気があれば、来てください。 (2018年8月27日 20時) (レス) id: b6bf511456 (このIDを非表示/違反報告)
白夜の幻想者 - トワイライトさん» うん…ごめんね… (2018年8月22日 20時) (レス) id: 55b7b486eb (このIDを非表示/違反報告)
トワイライト(プロフ) - viviさん» ありがとうございます!頑張りますね^ ^ (2018年8月22日 20時) (レス) id: 8e3d40cfd2 (このIDを非表示/違反報告)
トワイライト(プロフ) - 白夜の幻想者さん» あ、そいえばそうだね…。COMMUも出来ないっけ…? (2018年8月22日 20時) (レス) id: 8e3d40cfd2 (このIDを非表示/違反報告)
vivi - とても面白いです!更新楽しみにしています! (2018年8月22日 20時) (レス) id: d25c8bf1a6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:トワイライト | 作成日時:2018年8月4日 8時

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