memory 1 ページ2
Aside
カタカタカタカタカタカタカタ…
静まり返ったホテルの部屋の中にキーボードの打つ音が響く。
カタカタカタカタ、カタッ
『ふぅ、やっと終わったわ…』
パソコンの画面にズラリと並んだ文字、文字、文字…
“コレ”をまとめるのに、昨日の夜からずっと机に向かったっきりだった。
時刻を見ると……午前4時半。
つまり、私は7時間も此処で作業してたのね。
流石にずっと打ちっ放しだと腕が痛いわ……。
今日はゆっくり休––––
ピコンッ
めないわね……。ハァ………。
えーっと…、誰からのメールかしら…
––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––
From:警視庁公安部
こんな夜明けに突然、申し訳ありません。
明日から私共の部署で情報を提供してくださる世良様でございますでしょうか。
誠に感謝申し上げます。
後日のことは全てお任せ下さいませ。
ご心配なさらずに、この警視庁においで下さい。
今後とも、宜しくお願い致します。
––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––
警視庁、公安部…
そういえば私、また何処かの警察さんに情報をあげるんだったわ…。
確か……、公安警察の俗称で、ゼロって呼ばれているところだったかしら…
すっかり忘れてた…、すぐ準備しないと…!
…私の情報が、役に立つと良いのだけれど…。
・
・
……私は、ただ知りたいだけ。
・
・
あの組織を壊滅させる鍵–––。
・
・
それと–––––。
・
・
・
・
…私の過去の記憶–––––。
7人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:トワイライト | 作成日時:2017年4月27日 21時