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side You
14年前のとある日
ジャニーズ事務所で働いている母がその日の会議で使う大切な書類を忘れてしまったらしく、届けて欲しいと連絡があった。
その日は土曜日で学校もなく、事務所も母と一緒に何度も行ったことがあるから断る理由もなく、大好きな母が困ることは避けたいという気持ちから事務所へ赴くことを決めた。
不安な気持ちは拭えないから駅員さんにどの電車に乗ればいいのか聞いたり、街の見回り中だったであろう警察官の人にジャニーズ事務所に行きたいと伝え、案内してもらい、問題なく目的地に着いた。
事務所に着いてからも、母も警備員さんに話を通していたのと、何度か訪れたことのある私のことを覚えててくれたのもあり、母の名前とその娘だと伝えると笑顔で迎え入れてくれた。
そんな暖かい警備員さんにお礼を言って母が言っていた会議室へと急ぎ足で向かった。
説明の上手な母は何階というのを教えてくれていて、エレベーターのところで待ってくれていたのですんなり会うことが出来た。
大事にリュックにしまっていた書類を渡すと溢れんばかりの笑みでお礼を言ってくれてたくさん褒めてくれて嬉しかったのを今でも覚えている。
そうして任務を終え、会議が終わるまで待っててと言われた私は自販機の横にあるベンチに腰を下ろし、ぼーっとしていたのだが、その時にジャニーさんが近づいて来て声を掛けてくれた。それにより私の人生は大きく変わったのだった。
「You、楽しいこと興味ある?」
「うん!たのしいことすきー!」
「今みんなでダンスしてるところがあるんだけど行かない?」
「いく!」
幼少期からダンススクールに通っていたから踊ることが大好きだった私は考えるよりもダンスしたいという思考が先行して、元気よく返事をしてジャニーさんに着いていったのだった。
ジャニーさんに連れられてやってきたその部屋ではたくさんの男の子が汗を流して踊っていたのだが、それがとてもキラキラして見えて、とても楽しそうであった。
そんな私を見て、行ってきていいよと優しく背中を押してくれたからお言葉に甘えてみんなに加わった。
でもどうすればいいかわからなくて、キョロキョロと周りを見渡すとよく事務所に来た時に遊んでくれていた大くんを見つけて傍に駆け寄った。
「大くん!」
「あれ、Aちゃん?どうしたの?」
「あの人がねダンスしていいよって!」
そう言って私はジャニーさんの方を指さした。
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noa(プロフ) - さっちいさん» 教えていただきありがとうございます。一応全て確認しましたが見落としている可能性もあるため大目に見ていただけたら幸いです。ご指摘並びに閲覧ありがとうございました。 (2021年6月1日 1時) (レス) id: 4b26657acc (このIDを非表示/違反報告)
さっちい(プロフ) - 途中から(名前)が茉白になってしまっています (2021年5月31日 13時) (レス) id: 75e30b5afd (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - 今コロナウイルス流行ってるのでお互い気をつけましょう (2021年5月19日 0時) (レス) id: 3abf21e40c (このIDを非表示/違反報告)
noa(プロフ) - 美紀さん» コメントありがとうございます…!とても嬉しいお言葉を頂けて更新頑張れそうです…!これからも楽しんで頂けたら幸いです (2021年5月15日 19時) (レス) id: 2924d34ba4 (このIDを非表示/違反報告)
美紀(プロフ) - SnowMan大好きです亮平君と翔太君と涼太君寄りのオール担当です最高です更新大変だと思います頑張ってください応援してますコロナウイルスに気をつけてくださいね (2021年5月15日 13時) (レス) id: e19dcb272d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:noa | 作成日時:2021年5月9日 1時