episode 46 ページ1
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授業が終わってスマホを確認する。
友達からの返信がいくつかと、公式アカウントから届くメッセージ以外には何もない。
今夜も坂田さんの屋敷に行く。夜をあの場所で過ごすのが、もう決まり事のようになってきている。
……うらたさんには、長いこと会っていない。
「何も来てない、よね……」
仕事が忙しいのだろうか。単純に私に飽きただけかもしれない。それとも、私がしばらく会わないと言ったのを覚えていて、私から連絡が来るのを待ってるとか――
でも風邪の時会ったし……あの言葉が勢いだったことは多分、わかってる。それでもないってことは。
ため息が出る。するべきことを察していながら、踏ん切りがつかない自分に。
私は――坂田さんを
「Aー！帰るやろ？ちょい寄り道しよ！」
元気な声がかかって、私は笑顔で振り返る。
「いいよ！どっか行きたいとこあるの？くろ」
「んーとねー、ここ！これ美味しそうやない？」
「美味しそう！どここれ」
「前行ったジェラート屋さんあるやん？あそこの角曲がって奥行ってー……」
くろの説明を聞きながら歩き出す。
視界に映る緑色に、会いたいな、と彼を思って。
□■□
その高く聳える高級マンションの最上階は、ある男の所有物である。
22時をまわった頃センラはスペアキーと6桁の暗証番号によってそこに入り、広いリビングで楕円形の黒テーブルに突っ伏す十数年来の友人を見て眉を顰めた。
「ここんとこセンラを呼び出す原因ほぼ変わらん気がするんですけど」
「お前毎回俺が言う前になんで原因わかんの？俺はあいつのことが全然わかんねえよ……」
「はいはい、ですよね」
センラはジト目になってうらたの横に腰を下ろした。彼と同じように、ソファでなくカーペットに座り込む。
あぐらをかいて膝に頬杖をつきぽそりと零した。
「たまには普通に飲みに誘ってほしいんですけどねえ……」
「悪いと思ってる。そのうち旅行行こうぜ」
「……いいですよ」
聞こえていたことに内心恥ずかしさを覚えつつ、嬉しさの滲む声で言った。
「そういえば、連絡来ました？」
「来てねえ。あいつ風邪の時はすぐ来たのになんで……会いたくねえわけじゃねえんだろ？もっかい風邪引けば来んのか？インフルエンザにかかれば一週間は」
「落ち着けうらた。酔ったふりしてれば何でも言っていいと思うな」
「……まじで全部バレてんのな」
うらたが参ったようにから笑いをした。
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む-む(プロフ) - 更新ありがとうございます！いつも楽しく読ませてもらってます…！今後も応援しております！ (2月5日 22時) (
レス) id: e45905575c (このIDを非表示/違反報告)
蟹汁(プロフ) - 最新話とても楽しみにしておりました…！更新嬉しいです！ (1月9日 13時) (レス) @page19 id: 1d876901a1 (このIDを非表示/違反報告)
yume(プロフ) - すごくドキドキする楽しい作品です！更新楽しみにしてますー！ (10月28日 13時) (レス) @page18 id: af9fca39eb (このIDを非表示/違反報告)
きゆか(プロフ) - 更新楽しみにしてます…！いつか続きみたいなって思ってます…！！ (2022年10月31日 0時) (レス) @page18 id: 1051f9e52c (このIDを非表示/違反報告)
みこ - 更新頑張ってください！大好きなお話です！ (2022年10月22日 16時) (レス) @page18 id: 2aca8cdc1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ノア
| 作成日時：2020年8月27日 14時
