episode 36 ページ39
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顔が好き。
不意打ちのそれは、綺麗だとか言われるよりも、率直に私の心を射抜いた。
「……な、」
カシャッとシャッターの切れる音がした。
画面には撮影された写真が映し出されており、顔の赤い私と無表情の坂田さんが並んでいた。
赤いのもだけど若干口開いてる！！坂田さん完璧なのに出来具合の差が半端ない……！！
「撮り直していいですか？」
「なんで？照れたん可愛いやん」
「……可愛くないです」
つい子供のように言い返してしまった。
意識してない感じで、真顔でさらっと言ってくるのなんなんだろう。もしや本当に無意識？
天然たらしか坂田さん。
「ほんまは顔だけやないんで？」
ほら、また。予期していれば照れないので「そうですか」と受け流す。
ラインで写真を送ろうとスマホを操作していると、少し強めに肩を掴まれた。
見上げた方向から、真紅の双眸が真剣に見つめてくる。
「お前の……Aの全てが好きや。叶うなら一生、そばにいてほしい。……これは
――プロポーズみたいだ、と思った。
実際は呑気に考えてはいられない。熱くて仕方ないくらいの頬に坂田さんが触れてきて、驚くべきことを言う。
「キスしたい。してええ？」
熱っぽい眼差しの坂田さんが妙に色っぽくて、吐息を感じた瞬間くらりとしてしまった。
「……こっ、ここでですか！？」
「お前のこと好きやから、お前が嫌ならしない。でも俺はしたい。今、めっちゃしたい」
静かな音で、飾らない言葉で、水面下の距離を詰めてくる。
でも、逃げられないようには全くされていない。唯一触れられている頬が異様に熱い気がする。
――坂田さんとキスするのが私は嫌なんだろうか。
自分の気持ちが分からない。ただ、ゆっくり近付いてくる整った顔が、彼の赤色が本当に綺麗だなって。
視線が交わり続けた赤は、触れ合う寸前に閉じられた。
僅かな時間で唇が離れ、閉じていた目を開けると、戸惑いを含んだ顔で坂田さんが私を見ていた。
「……ええの？A」
困惑気味に紡いだ、さっきまで触れていた唇に目がいって、恥ずかしさに俯きながら言う。
「わ、からない、ですけど……」
いいとも嫌とも感じない。熱に浮かされたようなふわふわした感覚に包まれていてわからない。
「……わからん？なんなんそれ。はっきりしろや」
坂田さんの温度が急激に下がった。
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エス(プロフ) - ノアさん» いやー！！続きが楽しみですね！一生付いてきます！これからと体は気をつけて更新ゆっくりでもいいので頑張ってください！それと続き編ありがとうございます！ (2020年8月27日 20時) (
レス) id: 3190ad61df (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - ミルクショコラさん» 夏休みですか！最高ですよね！！短いのは残念ですが、是非とも満喫してください^^* (2020年8月27日 18時) (レス) id: 17af415a1e (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - エスさん» そう言っていただけて嬉しいです！私もどうなるかわかりません笑 これからもお付き合いくださると嬉しいです！ (2020年8月27日 18時) (レス) id: 17af415a1e (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - 東雲さん» こちらこそありがとうございます！！長らくお待たせ致しました(汗) 続編移行したので是非これからもよろしくお願いします！ (2020年8月27日 18時) (レス) id: 17af415a1e (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - わかさん» 私がきっかけなんですか！？めっちゃ嬉しいですありがとうございます……！これからも頑張ります！ (2020年8月27日 17時) (レス) id: 17af415a1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ノア
| 作成日時：2019年9月5日 19時
