episode 33 ページ36
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「っん……!」
唇を重ね、時折零れる甘い声も全部、貪るように奪い尽くして。
それでも鳴り止まない心臓がAを求め続ける。
こんな強い鼓動、教えてやりたい。
Aの首元に口付け、跡がつくように強く吸う。
「っ……」
痛そうに顔を歪めるAに構わず、一呼吸置いて、同じ場所をもう一度吸った。
赤い印が濃くなり、これならしばらく消えないだろうと笑みを漏らす。
「うらたさん……どうして……」
涙がいっぱい溜まった目と共に訴えかけてくる。
……ここまでされといて、「どうして」?鈍感にも程がある。
「分かるだろ」
お前が待っている言葉を、
彼女の顎を掴み、深く口付ける――
「……っ!!」
歯を食いしばったようにAの唇に力がこもり、次には俺は突き飛ばされていた。
狭い裏路地なので、反対側の壁に背中が当たって案外距離は開かずに止まった。
「今日帰ります!!撮影頑張ってくださいね!!あとしばらく会いませんから!!」
真っ赤な顔で叫ぶと、Aは走って裏路地を出ていってしまった。
突然の行動に俺はぽかんとその背を見送った。
「……ハッ」
壁に背を預け、くっくっく……と喉を鳴らして笑う。
しばらくか。ならその後は会ってくれんの?
いきなりあんなことされても、俺のこと嫌いにならなかったんだ。
頑張れって応援までくれてさ。
……決めた。
「もしもしマネージャー?悪い、戻るって。でさ、どっかで一日オフの日作れねえ?すぐじゃねえ方がいいんだけど」
覚悟はできた。あとは手に入れるだけだ。
「……ああ、女だよ。……あ?どうって……」
鏡がないので自分がどんな顔をしていたか知ることはなかったが、俺はこれを言った時、我ながら、ひどく愛おしそうな声だと思った。
「生涯賭けてもいいような女だよ」
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エス(プロフ) - ノアさん» いやー!!続きが楽しみですね!一生付いてきます!これからと体は気をつけて更新ゆっくりでもいいので頑張ってください!それと続き編ありがとうございます! (2020年8月27日 20時) (レス) id: 3190ad61df (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - ミルクショコラさん» 夏休みですか!最高ですよね!!短いのは残念ですが、是非とも満喫してください^^* (2020年8月27日 18時) (レス) id: 17af415a1e (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - エスさん» そう言っていただけて嬉しいです!私もどうなるかわかりません笑 これからもお付き合いくださると嬉しいです! (2020年8月27日 18時) (レス) id: 17af415a1e (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - 東雲さん» こちらこそありがとうございます!!長らくお待たせ致しました(汗) 続編移行したので是非これからもよろしくお願いします! (2020年8月27日 18時) (レス) id: 17af415a1e (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - わかさん» 私がきっかけなんですか!?めっちゃ嬉しいですありがとうございます……!これからも頑張ります! (2020年8月27日 17時) (レス) id: 17af415a1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ノア | 作成日時:2019年9月5日 19時