To be or not to be

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盛り上がる二人を見てか
今まで絡んだことの無い選手たちも
集まってきて囲まれてしまう

ちらっと見えた
奥の席に座る遥輝

ふふ…いい顔ね
嫉妬にゆがんだ顔

みゃーさんに限っては睨んでるけど

卓さんの袖をクイッと引っぱって

A:卓さん…お腹すきました

卓:そうやね…行こっか

後輩達をあしらってくれて

少し前を歩く卓さんを追って歩く

車で5分くらいかな
小さな定食屋さんについて

卓:唐揚げがオススメ

A:じゃあ唐揚げで

卓:ここのほんと美味いけん！

A:楽しみです


選手会長らしく選手たちのことを
いっぱい話してくれて

唐揚げも美味しくて

少しだけ午後練に遅れたのはここだけの話

卓:怒られたね…笑

A:卓さんは選手会長だから余計に
でしたね笑

卓:ノック行ってきます

A:ファイトです

みんなより少し遅れて
ユニホームに着替えて
外に出ていく卓さんを見送って

先輩に託されたカメラを首にかけて
手鏡で身だしなみを整えて

ベンチから見える景色と
選手達を撮る

クリアだったレンズがいきなり真っ暗になって
レンズから目を離すと

A:遥輝？

遥輝:俺の専属やないん？

A:そうだよ…
あくまでトレーナーだからね
練習終わるの待ってないと

遥輝:こっち

手を引く力は強くて
思わず頬が緩む

人気のない所の壁に押し付けられて
いわゆる壁ドン状態

A:っなに？

少し甘めの声で見上げると

怒ってる瞳が僅かに揺れて
伏し目がちになって

遥輝:…っや

A:え？

遥輝:お前は…俺のや
ほかの男に行くな…

冷たい声…その中に見える嫉妬心

A:…遥輝の先輩だよ？
遥輝のこと教えてくれる大事な人なんだけど？

遥輝:…あかん
わかってんのかよ…ちゃんと俺の事

無意識なのか…
顎に手をかけて持ち上げられて
視線がぶつかる

A:そんなに…嫌なら
つかまえてて

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