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真希と伏黒の言葉をガン無視してコウは反転術式で傷を治す花御に話しかける。
「君、”悪魔”のこと知ってるの?さっき言ってたよね?”悪魔”だけが存在を赦されてるって」
コウの言葉に真希は怪訝な顔をする。
「何の話だ?」
「あの呪霊が言ってたんですよ」
「”悪魔”ってあれか?実在するかも分からねぇ呪術界の都市伝説みたいな奴だろ」
「俺も詳しくは知りませんよ」
流れる血に気も留めず、コウは今はもう片足しかない脚で胡座をかくように座る。
【……成程。やはり貴方が件の”悪魔”のようですね】
「「は…!?」」
花御の言葉に真希と伏黒がコウを見つめる。
「目的は私なんでしょ?しかも赦されてるのになんで攻撃するかなぁ?」
コウの言葉に真希と伏黒が今の状況に漸く気付く。
コウを含む三人の腹部には花御の術式と思われる、呪いの種子が根付いていた。
((いつの間に…!?))
【だが、その状態では動けまい】
「誰に言ってんの?悪魔だよ?」
するとその時、花御に向かって力強い拳と蹴りが飛んでくる。
「いけるか!?
「応!」
虎杖と東堂がやって来たのだ。
二人が伏黒と真希、コウを守るように花御の前に立つ。
「やめろ虎杖!そいつは俺達でどうこう_____」
虎杖を見て伏黒が叫ぶが、腹に根付いた種で苦しげに顔を歪める。
「パンダ」
「あいよ」
東堂の呼び掛けでパンダが伏黒達の元へやって来る。
「三人を連れて帳を出ろ。西宮曰く、この帳は対五条悟用で俺達は問題なく出入りできる」
「待て!いくらアンタでも」
「伏黒」
食い下がる伏黒の言葉を虎杖が遮る。
「大丈夫」
いつかの少年院での彼の言葉と重なった気がして、だが確実にあの時とは違っていて、伏黒は思わず息を呑んだ。
「気付いたようだな。羽化を始めた者に
込み上げる言葉を飲み込んで、奥歯を噛み締める。
「次死んだら殺す!」
「そんじゃ死ぬワケにはいかねーな」
伏黒と虎杖のやりとりを見ていたパンダが真希と伏黒を抱え、大怪我を負っているコウにも手を伸ばす。
「待ってパンダ。私は残る」
呪力を喰らう根が腹で今も成長を進めているというのに、コウは平然とした顔で立ち上がる。
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シバ(プロフ) - 春光さん» ありがとうございます‼︎めちゃくちゃ嬉しいです😭拙い内容かもしれませんがこれからもよろしくお願いします! (2022年4月9日 23時) (レス) id: 23e6976bb8 (このIDを非表示/違反報告)
春光 - 私的に凄い好きな物語でした。◕‿◕。 後編、楽しみです。更新頑張ってください!! (2022年4月3日 15時) (レス) @page49 id: 51abf968eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シバ | 作成日時:2022年3月27日 1時