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辺りに漏瑚の呪力が溢れ出す。

虎杖にももちろん直に伝わってくる。



(コイツが…弱い…?今までのどんな呪い(バケモノ)よりも遥かに呪い(バケモノ)!!)



あまりの恐ろしさに冷や汗が噴き出てくる。

ちらりと隣にいるコウを見ると、彼女は呑気に欠伸をしていた。



(先輩マジかよ!?)



悠仁の心の内を察したのか頭にポンっと五条の手が置かれる。



「大丈夫。僕から離れないでね」



漏瑚が自身の顔の前で印を結ぶ。



「領域展開!『蓋棺鉄囲山』」



その途端、辺りが覆われ、溶岩の噴き出る火口の中にいるかのような、そんな景観に変わり果てた。



「なっ…!なんだよこれ!!」


「これが『領域展開』」



五条が虎杖に説明している最中、コウは目を輝かせて周囲を見渡していた。

それどころか、当たり前のように五条の傍から離れていく。

だが五条もそんな彼女を気に留めることなく説明を続ける。



(並の術師なら領域に入れた時点で焼き切れるのだが…。五条悟はともかく、あの小娘…まさか…)


「ちょ、先輩!?」


「あっちー」



飛んできた溶岩がコウの手を掠め、ジュッと音を立てる。



「ちょっとコウ、戻って来てー」



五条の呼び掛けに、まるで水溜まりを飛び越えるかのように溶岩を跨いでコウが戻って来る。



「領域に対する最も有効な手段。こっちも領域を展開する」


「灰すら残さんぞ!!五条悟!!」


愚蠢(バカだなぁ)



怒りを全面に出した漏瑚にコウは嘲笑う。



「領域展開『無量空処』」



五条が目隠しを下げ、印を結んだ瞬間、辺りの景色が一変する。

何が起こったのか分からず、否、正確には何もかも分かるため、身動きが取れなくなった漏瑚に五条が近付く。



「ここは無下限の内側。”知覚”、”伝達”、生きるという行為に無限回の作業を強制する」



そしてそのまま漏瑚の頭に手を置いた。



「皮肉だよね。全てを与えられると何もできず、緩やかに死ぬなんて。でも君には聞きたいことがあるから、これくらいで勘弁してあげる」



言い終えると同時に、漏瑚の首と胴体が綺麗に離れる。

そしてこの恐ろしい領域も終わりを告げた。

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シバ(プロフ) - 春光さん» ありがとうございます‼︎めちゃくちゃ嬉しいです😭拙い内容かもしれませんがこれからもよろしくお願いします! (2022年4月9日 23時) (レス) id: 23e6976bb8 (このIDを非表示/違反報告)
春光 - 私的に凄い好きな物語でした。◕‿◕。 後編、楽しみです。更新頑張ってください!! (2022年4月3日 15時) (レス) @page49 id: 51abf968eb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シバ | 作成日時:2022年3月27日 1時

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