10 ページ12
「呪力の源は負の感情。君の言う”あの時”は怒りや恐怖に満ち溢れていたんだろう」
「あ!呪力を使う時は常にブチ切れてなきゃいけねーのか!確かに伏黒もいつもキレ気味だったかも!」
「違ウヨ」
虎杖の閃きにコウは爆笑する。
「そうだ、丁度いいや。お手本見せてもらいなよ」
そう言うと五条はコウに目配せする。
するとコウは目を輝かせた。
「思いっきりいいの!?普段の恨み込めていい!?」
「いいけど恨み込めないでね」
五条が言い終える前にコウが足に呪力を籠めて思い切り蹴りを入れる。
五条は素手で受け止めたが、あまりの勢いに周囲に風が吹いた。
「すっげぇ!」
「恨み込めないでよ」
「えへへ」
思い切りできて満足したのかニコニコとコウの顔の周りにはお花が飛んでいる。
「皆わずかな感情の火種から呪力を捻出する訓練をしてるんだ。逆に大きく感情が振れた時、呪力を無駄遣いしないようにもね。
訓練方法はいくつかあるけど、悠仁にはかなりしんどいのやってもらうよ」
「ど…どんな?」
「映画鑑賞!」
手にいっぱいのDVDを持って五条が答える。
「映画…鑑賞??」
「そ。名作からC級ホラー、地雷のフランス映画まで。起きてる間はブッ通しでだ」
「??」
「勿論、ただ観るだけじゃないよ。コイツと一緒に観るんだ」
そう言って一つの人形をどこからか取り出す。
「何このキモカワイイ人形」
「「カワイイか?」」
五条に渡された人形は虎杖の手の中でぐっすりと眠っている。
「どーせ学長の呪骸でしょ」
「そ」
「あー!やっぱりか!……で?全然要領得ないんだけど」
「焦らない焦らない。そろそろだよ」
するとその瞬間、目を覚ました呪骸が物凄い勢いで虎杖をブン殴る。
「いっでぇぇえええ」
「うわ、モロじゃん。ウケる」
「その呪骸は一定の呪力を流し続けないと目を覚まして今みたいに襲ってくるよ。
さっきも言った通り、ここには色んな映画が揃ってるからドキドキ、ハラハラ、ワックワック、泣けて笑えて胸クソ悪くなれる。
まずはその呪骸を起こさず映画を一本無傷で観通すこと。これがどんな感情下でも一定の呪力出力を保つ訓練。多過ぎても少な過ぎても駄目だよ。
今は悠仁でも出せる程度の微弱な呪力で設定してあるけど、徐々に大きな出力を要求してくるから、常に気を抜かないようにね」
一通り説明を終えた五条はビデオのセッティングを始める。
86人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
シバ(プロフ) - 春光さん» ありがとうございます‼︎めちゃくちゃ嬉しいです😭拙い内容かもしれませんがこれからもよろしくお願いします! (2022年4月9日 23時) (レス) id: 23e6976bb8 (このIDを非表示/違反報告)
春光 - 私的に凄い好きな物語でした。◕‿◕。 後編、楽しみです。更新頑張ってください!! (2022年4月3日 15時) (レス) @page49 id: 51abf968eb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:シバ | 作成日時:2022年3月27日 1時