43話 心臓に擦り傷 ページ49
⋆。˚✩
kn「Aッ!!!」
『うぉ、シッマやん、どしたん』
快晴で雲ひとつ見えないパキりとした広い広い青空
太陽が真上に差し掛かり、ゆるく花を揺らす風が吹いていた
城に戻って来て、砂糖たっぷりのドーナツを両手に持ちみんなに配り歩こうかと思っていた時の事。
後ろから妙に焦ったシッマに肩を掴まれた
夏でもないのに汗をかいて、手は少し震えていた
『シッマ…?なんかあったん?』
観光客の気配は感じない、コネシマも怪我をしているようには見えない
kn「ッお前、どっか怪我しとんちゃうか?」
『?あぁ、さっきの怪我なら大せんせーに見てもらったで。』
パーカを少し捲って包帯に巻かれた手を見せる、かなりの出血も収まって、痛みも当たり前に無ければ血液も染みてない。
kn「い、やそれは無くて……身に覚えないんか?」
『なぁーんもないで』
嘘を着いているようには見えない、が。それと同時にAの首からひょっこりと黒い猫が除く。
黒い猫はAに擦り寄ってから、まるで動物とは思えない、何かしらの感情を秘めた瞳でコネシマをジトリと見た
kn「……なんやその猫」
『かわええやろ、オレのことだいすきやねんで』
kn「ほーーん……。」
ミャァオ……
黒い猫はコネシマを少し眺めた後、飽きたようにAのフードに引っ込んだ
kn「……なんか嫌な予感したんやけど…気の所為みたいやわ、すまんな」
『えぇ?やめてやシッマ〜またトントンに報告にしに行かなあかん』
けたけた笑うAとフードに引っ込んだ黒猫は対照的な雰囲気がどうにも不釣り合いに見えた。
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春千瑠 - 哀しいなぁ (2023年3月16日 13時) (レス) @page50 id: 6c259301f0 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 続きが速く見たいです! (2022年12月17日 16時) (レス) @page50 id: 730adcd2c0 (このIDを非表示/違反報告)
グロウ(プロフ) - 更新,待ってますね。主様のペースで頑張ってください。 (2022年5月7日 23時) (レス) id: c8247b5933 (このIDを非表示/違反報告)
グロウ(プロフ) - 更新ありがとうございます,久しぶりに見に来たら更新されていて嬉しいです! (2021年6月24日 23時) (レス) id: c8247b5933 (このIDを非表示/違反報告)
愛月咲良(プロフ) - この夢主君は凄く純粋で、優しくて、人を○すのは悪い事なのかは分かりません。ただ法律で禁止されているから、人を○すのは狂ってるなんておかしいのかなって思いました。善意でやったことが人に恐れられて凄く辛いんだろうなとも勝手な想像をしてしまいました… (2021年5月22日 3時) (レス) id: 4a6d894003 (このIDを非表示/違反報告)
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