【wrwrd】敵最大の刺客 【男主】

37話 かわいい色とかわいい子 ページ40

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小さな女の子が向かいの果物屋で買い物をしてるお母さんの服を引っ張りながらドーナツ屋を指さす。



”カラフルドーナツ” 文字通りカラフルなドーナツのイラストがたくさんのせられたワゴン型の店。

店員さんはニコニコ笑いながら女の子を見ていた。


また今度ね、と言ったお母さんの言葉にあからさまに落ち込んでいる女の子はじーっとドーナツを眺めていた。「かわいいなぁ…」ほろりと口から出た言葉の方がよっぽどかわいいと思う。






『…おねーさん！20個セットのやつちょーだい！全色いれてな！』


あとピンク色は別にして！




会計を済ませて箱の中を除くとカラフルなドーナツが思い思いの色を浮かべ、お砂糖がチカチカと光っている。

んふふ、ゾムとかロボロ用に別にしといた方がよかったかなぁ…




一つだけ別にされていたピンク色のドーナツを女の子にあげた


「ん、ぇ…い、いいの!!?」


『ええよ〜ピンクでよかった？』


「うれしい！おにいちゃんありがとー!!!」



さっきの雑貨屋で買ったカメラを女の子に向けた。

にっこりと笑った笑顔とピンク色のドーナツが眩しい



「おにいちゃん1口どーぞ！」


ぐいっと差し出されたドーナツ。味も感じない自分が食べても、と思ったがあまりに女の子の目が期待に満ちているので


『あ、りがとぉ〜』


かしゅっと1口齧った。

相変わらず味はしないし、パンよりはしっとりしてて砂糖が少しベタついてる。


でも、


「おいし？」





『…めっっっっっちゃおいしい』


たまには悪くないね





(ドーナツはなんで真ん中が開いてると思う？)

(はんぶんこの仕方、まちがえたんやない？)




(マンちゃん、喜びそうやなぁ)

(グルッペンも甘党やんな？喜んでくれたらええなぁ…)

【番外編】副作用と涙→←36話 星屑、花弁、お砂糖。

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