17話 それはきっとおかしなもの ページ17
⋆͛✩*॰¨̮
あきらかに生活音じゃない音に飛び起きた
捉えた視界は赤
『ｹﾎｯ…ｵﾌﾞｯ…』
ついさっきまで自信が考えていた本人が今、目の前で腹の辺りをナイフで貫かれている
「ｯ……ｯお前!!!!」
なんでこんなとこにおるん
さっきまで大先生とおる言う連絡あったやろ
気持ち悪そうに口から赤を吐き出しているそいつ
たがそいつは、そう、まるでこの部屋を汚さすわけにはいかないと言うように必死に手でそれを抑えていた
後ろには真っ黒の服にガスマスクをした男
ここまで入ってくるとはよっぽど腕のいい観光客か
敵は彼の心臓を今度こそ止めようとナイフを振り上げた
「(あかんｯ間に合わんｯ!!!)」
手をのばしたその瞬間
『……どうしてほしい？』
そいつは敵の振り上げたナイフを素手で掴みながらトントンの方を見ながらそう言った
もちろん手からは裂けた皮膚から血が溢れる
敵もまるで予想できなかったのだろうそのナイフを引っ込めようとしたが、まるで重力でも味方につけているのだろうか
ナイフはビクともしないのだ
「ｯ？…はｯ？おまえ、」
混乱したトントンは恐ろしいほど声が出なかった、腹に刺さったナイフも手からつたる血もまるで彼の前では絵の具も同然に見えた
『あんたが言って。
オレはこれからどうすればいいか
どうしてほしいのか
オレ、馬鹿だから言ってくれないとわかんないわ』
はじめてここに来た時の爛々とした瞳
トントンは情報の多すぎる今の状態から必死に頭を動かし、ようやく言葉を紡いだ
わずか5秒かそこら、Aはトントンから目を離さなかった
「ｯそいつは国の観光客や、情報を聞き出すために殺しはするな、気絶させろ」
『おおせのままに』
二パッと笑ったその顔と後ろの敵が倒れ込むのはほぼ同時だった
Aの履いているブーツには隠しナイフが装備されておりその刃物には即効性の毒が塗られているらしい
1秒にも満たないその刹那、Aは観光客の足にそのナイフを掠めたのだという
淡々と流れる作業でそいつからナイフ2つと銃を1丁取り出した
自分より背の低い小柄な少年が何を得てここまで来、何を成してここまで成長したか
『ごめんなぁお部屋よごしてもて』
(声が出なかった)
(そいつがまるで母親に謝るように困った顔でわらうものだから)
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春千瑠 - 哀しいなぁ (2023年3月16日 13時) (
レス) @page50 id: 6c259301f0 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 続きが速く見たいです! (2022年12月17日 16時) (レス) @page50 id: 730adcd2c0 (このIDを非表示/違反報告)
グロウ(プロフ) - 更新，待ってますね。主様のペースで頑張ってください。 (2022年5月7日 23時) (レス) id: c8247b5933 (このIDを非表示/違反報告)
グロウ(プロフ) - 更新ありがとうございます，久しぶりに見に来たら更新されていて嬉しいです！ (2021年6月24日 23時) (レス) id: c8247b5933 (このIDを非表示/違反報告)
愛月咲良(プロフ) - この夢主君は凄く純粋で、優しくて、人を○すのは悪い事なのかは分かりません。ただ法律で禁止されているから、人を○すのは狂ってるなんておかしいのかなって思いました。善意でやったことが人に恐れられて凄く辛いんだろうなとも勝手な想像をしてしまいました… (2021年5月22日 3時) (レス) id: 4a6d894003 (このIDを非表示/違反報告)
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