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目黒さんがお風呂からあがってきた時はもう深夜3時。
夜更かしはお肌に良くないことは分かっていながらも、目黒さんの姿を見ないと寝れない気がした。
ぶぉーん、となるドライヤーの音が響き渡って、周りの物音が聞こえなくなった。
無造作に髪を揺らし、水分を飛ばす目黒さんは、やっぱり大型犬みたい。
ドライヤーの音がいつしか止まり、目黒さんが歯磨きをし始めた。私も隣で歯磨きをしながら、
「今日、一緒に寝てもいいですか」
と自分でも何を言っているのか分からない言葉を発していた。
洗面台に勢いよく歯磨きの泡を吐き出した目黒さんは明らかに動揺して横を向いた。
「あ、え、う、なんでもないです」
本当に訳が分からない。いくら人肌恋しいからといって、その溝を埋めるのは目黒さんではないはずなのに。
「んふ、いいよ」
と笑う目黒さん。お前可愛いなぁ と言いながらまた歯ブラシを口の中へ突っ込んだ。
私、目黒さんに頼りすぎている。 そう思いながらも、こんな日がずっと続けばいいのに とまた同じように、歯ブラシを動かした。
先にいってていいよ、と言われ目黒さんの部屋に入った。
翔太くんが写ったフォトアルバム、今は必死に視界に入れないようにする。
ベットに入って待っていると、いつしかドアが開いて、目黒さんのあくびが聞こえた。
よっこらしょ、と顔に合わない言葉を発しながら、目黒さんもベットに潜り込んだ。
自分、アホなことを言ったな〜と思う。 目黒さんの顔も、吐息も、体も、全部が近い。
何故か向かい合って無言のまま。 それでもこんな時間さえ幸せに感じられるから目黒さんは不思議だと思う。
いつのまにか目黒さんの大きな手が、私の背中に回され、子守りをするように一定のリズムを刻み始めた。
自分の耳元にある目黒さんの口が開いて、
「Aにさ、大事な話をしようとしたんだよ」
と優しい声が降ってきた。
「でも、辞めた」
「どうして、ですか」
あまりにも近くて、目黒さんの顔は見れない。
「俺も男だから、ってところかな」
そんなことを言って少し笑う目黒さん。
私はこのとき全く意味が分からなかった。
「いつか分かるよ、おやすみ」
そう言って目黒さんはまた手を動かし始めた。
それがあまりにも心地よくて、目黒さんの胸の中でいつのまにか眠りについた。
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綾音(プロフ) - できる男、目黒蓮。優しすぎて心持ってかれましたっ。素敵な作品をありがとうございます！ (2020年4月29日 0時) (
レス) id: e120810d5e (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - sstさん» すごく嬉しいです！ありがとうございます！ 続編もいつか書きたいですのでお待ちいただければ(//∇//) その間は想像しちゃってください笑 (2020年3月14日 20時) (レス) id: c092b599b8 (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - パスタ好きのさらさんさん» とっても嬉しいお言葉ありがとうございます！めめなべいいですよね私1番めめなべが好きなんです！笑 続編も書きたいと思ってるので頑張ります！ありがとうございます(；▽；) (2020年3月14日 20時) (レス) id: c092b599b8 (このIDを非表示/違反報告)
パスタ好きのさらさん(プロフ) - 久々に心がぎゅっとなる小説でした…。めめなべ好きなのでめちゃくちゃ感動です。どなたかコメント乗せてらっしゃいましたが、私も続きが気になります…。是非何かの機会にでも書いてください。今後も応援してます！ (2020年3月11日 2時) (レス) id: b898e8ff1d (このIDを非表示/違反報告)
あすみ(プロフ) - ノアさん» はい。ノアさんの作品をまた読みたいです！ (2020年3月9日 12時) (レス) id: 72e293f127 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ノア | 作成日時：2020年3月3日 16時
