上手く丸め込まれた気がする ページ35
「いっ、痛い！！」
どこに向かっているのだろうか。右手を強引に引っ張られる。夕方のせいか、影がさして三之助の横顔さえ伺うことができない。
「痛いって......、言ってるで、しょ！！」
次屋の右手を左にひねり、体制を崩させる。そこから足を払って転ばせ......。
「ら れ へ ん！！！」
「当たり前だろ体重が軽い癖に、っ蹴るなっていたたた！」
▼A は 足払い を 仕掛けた ！
▼しかし 失敗 してしまった ！
八つ当たりのように次屋の右足を蹴っていると、「痛いってば！」と勢いよく肩を押された。
「ぎゃんっ！」
「わっ」
バランスを崩されて、漆喰の壁にゴンと勢いよくぶつかってしまう。その際足がもつれて私にもたれかかるように次屋も転ぶ。
「いてっ......！」
ずるずると壁からずり下がるように地面に座り込むと、次屋は驚いたように飛び跳ねた。
「ご、ごめん......。」
「何？さっきからアンタ怖いんだけど」
「あっ......、そうだった。さっき不破雷蔵先輩と何を話してたんだよ」
「痴情のもつれ、ってヤツ？」
「は？」
顎に手をあててドヤ顔で言えば、三之助は目をひん剥くようにしてこっちを凝視してきたので、「さーせんあとで意味ggrますんで」と平謝りした。
「不破先輩だけじゃなくて、A最近鉢屋先輩とどこか行っちゃうし......。くのたまの方で泊まるようになったし......」
「いやかくかくしかじかでね」
「は？」
「ちゃんと噛み砕いて説明します」
・
・
・
「 ふーん......」
私のカスみたいな語彙力を総動員して説明すると、次屋は納得してくれたようだった。
「それで、どうするの？」
「なにが」
「吊り橋効果ってヤツ」
「わからん」
吊り橋効果ってなあに？と次屋に聞くと、「要は男女が仲良くなるような場面を作らせるってことだよ」と言ってくれた。
「鉢屋先輩の好感度がマイナス下回ってる時点でだめやんそれ」
「そりゃそうだよ。......つまり、鉢屋先輩と大崎先輩が仲直りすれば良いんだろ？」
「うん」
「贈り物とか、良いと思う」
「へ？」
「だから、大崎先輩に何か貢いで、直接本人同士で話し合える機会を作るんだって」
「おおー！」
すげー！と拍手をすると、そっぽを向いて次屋は黙りこんでしまった。そして一拍おいて俯きながらこちらを見て、
「......町で探してこようよ。先輩への贈り物。......俺も、一緒に手伝うから」
(別にいいけどここはどこ？)
(......ごめん)
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
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苺たると(プロフ) - 涙腺ゆるゆるにして見てました…。こういうネタ大好きなので嬉しいです！更新楽しみにしてます！ (2020年6月29日 21時) (
レス) id: 4ddd192ae6 (このIDを非表示/違反報告)
かまぼこうどん(プロフ) - MadHatterさん» ありがとうございます！この小説を楽しみにしていただけたら幸いです！無理をせずゆっくり書いていきたいと思います！ (2018年3月23日 18時) (レス) id: 4829cee081 (このIDを非表示/違反報告)
MadHatter(プロフ) - ボロボロ泣きながら拝読させて頂きました。続き楽しみにしております。無理だけはなさらないでください。 (2018年3月23日 2時) (レス) id: 17134202e7 (このIDを非表示/違反報告)
かまぼこうどん(プロフ) - ざわさん» ありがとうございます。３月以降から本格的に更新を再開したいと思います。今回は生存報告としての今の現状とお話をあげさせて頂きました。引き続き応援よろしくお願いします。 (2018年2月12日 23時) (レス) id: 4829cee081 (このIDを非表示/違反報告)
ざわ(プロフ) - ドキドキしながら一気読みしてしまいました！ この作品大好きです！素敵な小説をありがとうございます。受験はもうラストスパートでしょうか？お勉強頑張ってください！このコメントが届いているかどうかわかりませんが、心から応援しています...! (2018年2月6日 23時) (レス) id: c9576dec0e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かまぼこうどん | 作成日時：2017年7月3日 22時
