迷子の子猫【作兵衛】 ページ32
「ご連絡を頂きましたサモナー搜索係です」
「おいコラ、一言言ってから襖を開けろ」
「だんぞうくんさきちくん左門先輩みてない？」
「人の話を聞かんかバカタレ」
潮江先輩に首根っこをぐいっと捕まれ、ぷらんと宙に浮く。そしてくるりと廊下側に方向転換された。
「ぎゃー」
「見つけたらここに連れてきてくれ」
「うわぁA先輩猫の子みたい」
「痛そう...」
「いやいや左吉ちゃんこれ意外と痛くn、痛い痛い痛い今すぐlooking forしてきます！！」
無言で見下ろしてくる潮江先輩に恐怖を感じた。首を掴む手にも力を入れられた。怖い。私はその場から逃げ出だした。
「あ、アイドルみきてぃ先輩こんにちは」
「田村先輩だ！！た・む・ら！！！」
「左門こっちにいました？」
「中庭にはいなかった」
「ありがとうございました」
途中でたむら先輩とすれ違ったあと、多分10キロ算盤を持ってダッシュしている左門を探しに行った。
・
・
・
「さもーん、さもん？」
私の暗い蔵の中で反響する。なんか迷子の猫を探しているみたい。いやあれは子犬か。
やっぱり山に行ったのかな。と首を傾げた。
蔵の外を見ると夕方になりかけていた。暗くなり始めたら左門は朝まで帰ってこないだろう。
「しょうがないなー」
蔵の外の近くにあった木によじ登って塀の外を見てみよう。塀の外には不法侵入者&脱走者発見器(小松田事務員)が正常に機能しているので出られない。
ちなみに前回の失態の件で小松田さんにとってもとっても(ここ重要)目をつけられているのでもう脱走は不可能だと思う。
......左門やら三之助やら、一体どうやって学園を抜け出して迷子になっているんだろうか。
「もしかしたら夕食の匂いで帰って来てるかもしれないし」
木登りは結構得意なのだ。幹にしっかり掴まって、足を慎重に引っかければ_____。
「よっこい、しょうい」
「おい！！」
「ちぃ！！！？」
誰かに背中を引っ張られて地面に頭から落ちた。ド受身を取らなかった自分を恨みたい。
「〜〜、いったぁー！、作兵衛？作兵衛なにすんの！」
「あっ、えっ」
引っ張ったのは作兵衛だったようだ。作兵衛も私が倒れるとは思っていなかったのか尻餅をついている。
「コラ作ちゃんダメじゃないいきなり引っ張ったら」
「......お、おう」
「作兵衛？どこか怪我した？」
「なっ、んでもない」
作兵衛は目元をゴシゴシ拭うと、私の腕を掴んで立ち上がった。
「？」
どいつもこいつも一体どうしたっていうんだ。
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苺たると(プロフ) - 涙腺ゆるゆるにして見てました…。こういうネタ大好きなので嬉しいです！更新楽しみにしてます！ (2020年6月29日 21時) (
レス) id: 4ddd192ae6 (このIDを非表示/違反報告)
かまぼこうどん(プロフ) - MadHatterさん» ありがとうございます！この小説を楽しみにしていただけたら幸いです！無理をせずゆっくり書いていきたいと思います！ (2018年3月23日 18時) (レス) id: 4829cee081 (このIDを非表示/違反報告)
MadHatter(プロフ) - ボロボロ泣きながら拝読させて頂きました。続き楽しみにしております。無理だけはなさらないでください。 (2018年3月23日 2時) (レス) id: 17134202e7 (このIDを非表示/違反報告)
かまぼこうどん(プロフ) - ざわさん» ありがとうございます。３月以降から本格的に更新を再開したいと思います。今回は生存報告としての今の現状とお話をあげさせて頂きました。引き続き応援よろしくお願いします。 (2018年2月12日 23時) (レス) id: 4829cee081 (このIDを非表示/違反報告)
ざわ(プロフ) - ドキドキしながら一気読みしてしまいました！ この作品大好きです！素敵な小説をありがとうございます。受験はもうラストスパートでしょうか？お勉強頑張ってください！このコメントが届いているかどうかわかりませんが、心から応援しています...! (2018年2月6日 23時) (レス) id: c9576dec0e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かまぼこうどん | 作成日時：2017年7月3日 22時
