第2章 ページ27
「怪我の具合はどう？」
「だいぶ良くなってきましたよ」
おばあちゃんの山本シナ先生が優しい顔で話しかけてきた。
布団から出られなかった時間はほんの2、3週間だったけれど、体を動かさないと死ぬ病の私にとってはめっちゃ長かったと思う。
入院中珍しく図書室に行けば、中在家先輩にしこたま怒られた。(このくだりはいつか話そう)
またどっかの学園アイドルがぶっ放してきた鉄砲の流れ弾が飛んできたりした。(このくだりも(ry)
またまた厠に行く途中で小松田さんにお茶ぶっかけられたりしました。(この(ry)
「運がないわねえ」
「生まれた瞬間に使い尽くしましたからね」
「シャレにならないんだからやめなさい」
長くなった髪に気を取られてガシガシ手ぐしをしていたら、「ああそうだったわ」と山本シナ先生が思いついたように話し出した。
「ねえAちゃん、ものは相談なんだけれど」
「はあ」
「今三年生じゃない、どうして貴方が忍たまとして入学したか覚えているかしら？」
「...字も書けなかったし、一般常識がない。くノ一クラスだと知識が偏ってしまうから、応急処置として忍たまクラスへの就学でしたっけ」
顎に手をあてて思い出してみた。本当にアレは女子ではない生き物だった。猿みたいな野生児だった。私自身が言うんだから間違いないだろう。
「それでね、来年度から貴方をくノ一クラスに編入する予定なのよ」
「ああそっか、もうそんな時期ですか」
「どう？座学は全くだけど、貴方はくノ一としての才能はあるのよ。心当たりはない？」
「メスゴリラへの昇格ですか」
「...語彙力はちゃんと備わったみたいね」
メスゴリラだってやったね。と一人で笑っていたら保健室の外でクスクスと声を震わせている人影がいることに気づいた。
「...うーんと？」
「まあ、これから編入するにあたって、貴方と同室になる先輩よ。くノ一は年齢がバラバラだし、どうしても貴方に会わせたかったのよ。風花さん、入ってきてくれないかしら。... ...大丈夫、ちょっと性格に”難あり“だけど、仲良くできるわ」
小さな声で話した最後の言葉が不穏すぎる。今のなんですか。と言おうとした瞬間、思考が固まって障子の方にしか目が行かなくなってしまった。
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苺たると(プロフ) - 涙腺ゆるゆるにして見てました…。こういうネタ大好きなので嬉しいです！更新楽しみにしてます！ (2020年6月29日 21時) (
レス) id: 4ddd192ae6 (このIDを非表示/違反報告)
かまぼこうどん(プロフ) - MadHatterさん» ありがとうございます！この小説を楽しみにしていただけたら幸いです！無理をせずゆっくり書いていきたいと思います！ (2018年3月23日 18時) (レス) id: 4829cee081 (このIDを非表示/違反報告)
MadHatter(プロフ) - ボロボロ泣きながら拝読させて頂きました。続き楽しみにしております。無理だけはなさらないでください。 (2018年3月23日 2時) (レス) id: 17134202e7 (このIDを非表示/違反報告)
かまぼこうどん(プロフ) - ざわさん» ありがとうございます。３月以降から本格的に更新を再開したいと思います。今回は生存報告としての今の現状とお話をあげさせて頂きました。引き続き応援よろしくお願いします。 (2018年2月12日 23時) (レス) id: 4829cee081 (このIDを非表示/違反報告)
ざわ(プロフ) - ドキドキしながら一気読みしてしまいました！ この作品大好きです！素敵な小説をありがとうございます。受験はもうラストスパートでしょうか？お勉強頑張ってください！このコメントが届いているかどうかわかりませんが、心から応援しています...! (2018年2月6日 23時) (レス) id: c9576dec0e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かまぼこうどん | 作成日時：2017年7月3日 22時
