9：利口で現金な雌犬 ページ9
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暖かな陽だまり。
そよぐ風がとても気持ち良い。
「…なんでこんな雌犬と一緒に不味い残飯を食べなきゃならねぇんですかィ？」
隣に沖田さえいなければ、もっと気持ちが良いのに。
「おい、誰のお弁当が残飯だって？」
誰が頼んで、一緒に食べてくれと言ったんだ沖田め。
そもそも、人にお弁当を頼んでおいてその言い草はないよ。
「(…それでも、お弁当をちゃんと食べてくれる。)」
ってことは、食べられないほどじゃないと…。
素直じゃないなー沖田は。と思いながら頭を撫でようとしたら、思いっきり叩かれた。
「犬の分際で、何主人の頭を撫でようとしてんでィ。」
「ご…ごめんなさい…。」
犬じゃない、私は蛙だ。
それから食べようと思っていた自分用のお弁当も取られ、私はまた何も食べられずじまい。
*
「おィ。オメーさんは、んな所で何やってんだ？」
「…タイムマッスィーンを探してます。」
気怠げな声が聞こえ、そちらを見れば私と同じ目をしている教師がいた。
「…おぃ、死んだようなツラしてんぞ。」
「お互い様ですよ、銀八先生。」
銀八先生は、レロレロキャンディを口から取り出すと小さく息を吐く。
そして、ふわふわの髪の毛をガシガシと掻いた。
「確か…高杉の幼馴染だったよな？悪ィけど、あいつ呼んできてくんない？
お願い、300円あげるから。」
300円あれば、パンとミニパックジュースが買える…！
私は銀八先生に敬礼をすると、すぐさま晋助を探す旅に出た。
*
「あァ？Aの頼みでも、俺ァ行かねェよ。」
「晋助お願い！私の食料になる300円がかかってるの！」
屋上にあるポンプ近くで、昼寝をしていたらしい晋助。
これでもかというほど必死に頼み込む私を横目に、晋助はゆっくりと上体を起こした。
「…お前、人のいいなりになってばかりだとロクな目見ねェぞ。」
ため息を吐きながら私の頭を撫でる晋助。
そしてズボンのポケットに手を入れたまま、屋上のドア近くに降り立った。
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クルルモンキー - クッ！敵わぬ！どうしても鼻血がッ！ (2018年7月24日 21時) (
レス) id: 5f81d4602a (このIDを非表示/違反報告)
桜月(プロフ) - narutokun0531さん» ありがとうございます！これからもっとドSっぷりを披露していきますね！ (2017年9月11日 1時) (レス) id: ceb1c5f540 (このIDを非表示/違反報告)
narutokun0531(プロフ) - すごく面白いです、総悟のドSっぷりがたまりませぬっっ！！ (2017年9月9日 0時) (レス) id: b0e0a6ed6b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜月 | 作者ホームページ：https://twitter.com/sakura_duki3
作成日時：2017年9月3日 20時
