32：隠し通すべき心情 ページ32
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沖田は今日サボりなのかいない。
屋上で一人、ぼんやりしていたら、
「…ほら、持ってきてやったぞ。」
と言いながら、私の頭の上にお弁当を載せる晋助の声が響いた。
「晋助！来てくれたんだ！」
頭の上に乗ったお弁当を手に取り、私は晋助の方を向く。
晋助はいつもと同じように、ワインレッドのシャツを身に纏って私を見ていた。
「なら、一緒にお昼食べようよ。」
私がそう声をかければ、晋助は目を逸らして眼下を見つめる。
晋助のその視線の先には、沖田と黒髪の青年がいた。
「いや、良い。俺ァ帰るぜ。」
そう言いながら手を上げて、屋上を出て行く晋助。
私はその背中を見届けると、眼下に目を向けた。
沖田は、黒髪の男子生徒にバズーカーを放とうとしている。
そんな私の視線に気が付いたのか、沖田とバッチリ目が合ってしまった。
「！」
沖田は笑顔を見せると、私にバズーカーを向ける。
「(やばい！)」
私は慌ててその場から走り去った。
駆け足で下る階段。
胸がドキドキと高鳴ったのは、走ってたから。
*
放課後。
「ポチ。俺の荷物持ち頼まァ。」
教室を出た瞬間、沖田はそう言うと私に自分の通学カバンを持たせる。
「は？って、うわ！」
やけに重たいカバン。チャックの隙間から、ちらりとバズーカーの口がこちらを向いていた。
「ポチ、遅ェよ。とっととこっちに来なせェ。」
沖田はこちらを振り向くと、くいくいっと手招きをする。
私はカバンを持ち直し、沖田の後を追いかけた。
「…。」
きっと、気のせいだよね。
沖田が、私の歩調に合わせて歩いてくれているだなんて。
「あーァ、店が閉まる。走りやすぜ。」
「…。」
うん、ただの気のせいだった。
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クルルモンキー - クッ！敵わぬ！どうしても鼻血がッ！ (2018年7月24日 21時) (
レス) id: 5f81d4602a (このIDを非表示/違反報告)
桜月(プロフ) - narutokun0531さん» ありがとうございます！これからもっとドSっぷりを披露していきますね！ (2017年9月11日 1時) (レス) id: ceb1c5f540 (このIDを非表示/違反報告)
narutokun0531(プロフ) - すごく面白いです、総悟のドSっぷりがたまりませぬっっ！！ (2017年9月9日 0時) (レス) id: b0e0a6ed6b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜月 | 作者ホームページ：https://twitter.com/sakura_duki3
作成日時：2017年9月3日 20時
