1:よろしくな、ポチ ページ1
.
都内にある銀魂高校。
私は下校途中に、季節限定のバーゲンダッシュを買うためコンビニへと向かっていた。
暑苦しいコンビニ店長の声を背中で受け止め、念願だったバーゲンダッシュを口に含む。
買い食いの上、その場で食べるなんて少し意地汚いけど、
女子力なんてへその緒と一緒に切り落とした。
「(あー、美味しい。)」
これぞ、まさに至福の時間。
残りは家で食べようとアイスに蓋をした時、小さな段差に引っかかる足。
私の手の中にあったバーゲンダッシュは、目の前を通り過ぎようとした青年の頭の上にゆっくりと落ちた。
その青年の足元に転がり落ちるバーゲンダッシュのカップ。
そして、バーゲンダッシュを被った青年は私の方にゆっくり首を動かす。
「…おィ、雌犬。覚悟はできてやすかィ?」
そう言った栗毛色の青年は、思わず泣いてしまうほど怖い顔をしていた。
*
「あの…本当にすみませんでした!是非、クリーニング代を出させてください!」
連れ込まれたのは体育館倉庫−ではなく、青年の家。
そして、ソファでドーンと構えて座っている青年の前で私は土下座をしていた。
「おィ雌犬。…あんた、銀魂高の生徒ですかィ?名前は?」
機嫌の悪い青年は髪の毛から滴り落ちる水をタオルで拭き取り、それを私の顔に投げつける。
私はそれを取り去り、手でタオルをサッと折りたたんだ。
「はい…。銀魂高3年C組、星野Aと言います…。」
「俺ァ、3年Z組の沖田総悟。…よろしくな、ポチ。」
ぽ、ポチィィ!?
目を見開いて驚く私をよそに、目の前にいる沖田は犬のように私の頭をぐちゃぐちゃと撫でた。
47人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
クルルモンキー - クッ!敵わぬ!どうしても鼻血がッ! (2018年7月24日 21時) (レス) id: 5f81d4602a (このIDを非表示/違反報告)
桜月(プロフ) - narutokun0531さん» ありがとうございます!これからもっとドSっぷりを披露していきますね! (2017年9月11日 1時) (レス) id: ceb1c5f540 (このIDを非表示/違反報告)
narutokun0531(プロフ) - すごく面白いです、総悟のドSっぷりがたまりませぬっっ!! (2017年9月9日 0時) (レス) id: b0e0a6ed6b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:桜月 | 作者ホームページ:https://twitter.com/sakura_duki3
作成日時:2017年9月3日 20時