34話 ページ34
ネリネ視点
がこん、いや、そんなに音は出ないかも……?
イフェが自販機でお菓子を買った。自分のメダルを1枚出して。
「あ……」
「何、手滑っただけなんだけど」
ほら、と言いながら差し出してきたのは綿菓子。
私が1番好きなお菓子だ。
「イフェ……」
「受け取りなさいよ、おやつにでも食べれば?」
イフェはそう口にする。そっけなくみえるかもしれないけど、私はそうは思えない。
「ありがとう、イフェ」
イフェはやさしいね。
でも、
「ちょっと待ってて」
私、これでもお姉ちゃんなんだよ?
***
イフェ視点
「何してんのよ」
綿菓子をあげたお姉ちゃんは何かを探しているみたい。探しにくくなるため綿菓子は一時的にだけどあたしの手に戻った。
結構長く探しているみたいで、つい声をかけてしまった。
「ん、ん〜……あったぁ。これ」
ちょうど何かが見つかったみたいだ。それは……
「袋?」
「そう。イフェ、綿菓子貸して〜」
言われるままに渡す。するとお姉ちゃんは綿菓子の一部分をちぎって見つけた袋に入れた。
「……何してんのよ」
「はい、半分こ」
「いやあんたが全部食べればいいでしょ?」
綿菓子、1番好きなんでしょ。そう思いながら言うとお姉ちゃんは
「私、イフェと一緒に食べる方が嬉しいもん」
と言う。
……その声と表情に、あたしは固まる。
ふと綿菓子の袋に視線を移すと、あたしの方が多い。
………………。
「わかったわよ」
「でも、こんなにいらない」
あたしは自分の綿菓子をもう半分にちぎってお姉ちゃんの袋に入れる。
「あ、イフェ〜……?」
お姉ちゃんの困惑する声にあたしはこう返す。
「あたしご飯食べたしいちごお姉ちゃんの分まで食べたし」
「こんなに食べれないわ」
だから、お姉ちゃんに食べてほしいな。
1人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
こるみこ(プロフ) - ぽぽさん» それは違うぞ!(別作品じゃねーか) (5月30日 16時) (レス) id: 7ba100dbf0 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぽ - こるみこさん» そうでしたねダンゴムシはカブトムシになるんでした(?) (5月30日 16時) (レス) @page28 id: 8fec33f08b (このIDを非表示/違反報告)
こるみこ(プロフ) - ぽぽさん» なりませんよ!!?!?(ポ〇モンネタである) (5月30日 13時) (レス) id: 7ba100dbf0 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぽ - ダンゴムシって武者になるんですね……! (5月30日 13時) (レス) @page26 id: 8fec33f08b (このIDを非表示/違反報告)
こるみこ(プロフ) - ぽぽさん» わーっっっありがとうございます! (5月29日 16時) (レス) id: d6af02b0d2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:こるみこ x他1人 | 作者ホームページ:http://yuuha0421
作成日時:2023年5月27日 23時