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「ごちそうさまでしたっ」
大「ごちそーさまでした！」
夜ご飯である忠義特製の和風パスタを食べ終え、ふたりで仲良く手を合わせる。
「安定においしかった〜」
大「おーそりゃよかった」
「洗い物してくるね」
大「ほーい、ありがとう〜」
どちらかが夜ご飯を作ったら、どちらかが洗い物をするルール。
私は空いたお皿を抱えてシンクへ向かう。
大「今日なんか面白い番組やってるかな〜」
忠義はリモコンを片手に、チャンネルをパチパチ変える。
カウンターキッチンのため私からもその様子がうかがえる。
テレビっ子な私と忠義は一緒にテレビを見ることが日課。
大体見たいテレビ番組もかぶる。
「っあ･･･！！！！！」
スポンジに洗剤をつけながら
パチパチとチャンネルが移り変わるテレビ画面を見ていると、
今大人気の俳優、錦戸亮くんが一瞬映った。
だけど忠義がすぐにチャンネルを変えてしまって。
「ちょ、忠義、変えないで。
今の錦戸亮くん出てたやつにして」
そういえば今日バラエティに出演するって書いてたっけ。
錦戸亮くんは私が唯一推してる俳優さん。
めったにバラエティ出ないからって今日のバラエティ出演楽しみにしてたはずなのに
いつの間にか記憶からすり抜けていた。
大「嫌や、俺こっち見たい」
そう言って忠義が指定した番組は、いつも私たちが楽しみにしている番組。
面白くてふたりとも大好き･･･なんだけど。
「お願い、今日だけさっきのやつにして。
錦戸亮くん出てたから」
大「もう錦戸亮ええって〜」
「たまにしかバラエティ出ないんだから見せてよ」
大「今日のこれもめっちゃ面白そうやもん」
「･･･えぇ･･･」
大「えぇってなによ。
そんなに錦戸亮が見たいん？」
「うん、見たい。早く変えて」
大「いやや」
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作者名：樹凛
| 作成日時：2021年4月30日 16時
