仲直りマニュアル。【緑】 (ページ4)

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「あーもう時間やばいって」

一向にらちのあかない言い合い。

約束の時刻が迫ってきていた。

大「え、もうほんまに行くん？」

「ほんまに行くよ？」

大「･･･あかん、そんな可愛い関西弁使っても許されへんで」

忠義は私の腕をぎゅっと掴んだ。

･･･本当に行かせてくれないかもしれない。

「仕事だから許して」

大「仕事やからって何でもかんでも許してもうたらあかんって横山くんが言うてた」

…横山くんとは、忠義が勤め先で慕っている先輩。

横山くん、なんでもかんでも忠義に吹き込むのやめてほしい！！！

忠義全部真に受けちゃうんだから！！

「横山くんはそうかもしれないけど、忠義は違うでしょ？」

大「いやでも確かにって思った」

「なんでよ」

大「仕事やからしゃあないな言うて男と2人でどっか行くの許し続けてたら、いつかプライベートでも行ってまうんちゃうかなって」

「行かない！バカ！！」

大「バカちゃう！」

あぁダメだ、

カッとなって頭に血が昇るのを必死で抑える。

…こういう時こそのマニュアル。
　

私はふぅと息を落ち着け、冷静を取り戻した。

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