第12話 掌の上 ページ13
相澤は椅子から立ち上がってAに駆け寄り、体を抱き起こした
Aは顔を赤くしてぐったりとしている
相澤「大丈夫か！？」
『大丈夫…れす』
相澤「(呂律が回ってない…酔っているのか？)」
そこへ亮が扉を開け、入ってきた
亮「すみません。大きな音が聞こえたので…どうかしましたか？」
相澤「Aさんがこれを飲んだ後、急に倒れて…」
相澤がテーブルの上のグラスを指した
亮がグラスに口を付け、味を確かめる
亮「これはウーロンハイですね。恐らく相澤さんのグラスのも。他のお客様の注文と間違えてしまったようです。申し訳ありません。」
そう言って相澤に頭を下げた
亮「姉はお酒が弱くて…一口飲んだだけで酔ってしまうんです。驚かせてしまってすみません。俺が家まで送りたい所ですがまだ仕事があるし…相澤さん、ご迷惑かもしれませんが姉の事をお願いできませんか？」
相澤「…わかりました。Aさんの家はどこですか？」
亮「わかりません。」
相澤「え？」
亮「俺は大学の寮で暮らしていて、姉は雄英の近くに引っ越したとは聞いていたんですけど住所までは…今日だけ相澤さんの家に泊めてやってくれませんか？」
相澤「それはちょっと…」
亮「姉とお付き合いしてるんですよね？表にいた生徒さん達に聞きました。あ、生徒さん達はもう遅い時間ですしタクシーで帰しました」
相澤「…」
亮「タクシー呼ぶのでよろしくお願いします。それと今日はお礼とお詫びも兼ねて俺の奢りです」
そう言い残し、部屋から出て行った
相澤は困惑しながらも帰り支度をする
そしてAを抱きかかえ店の外へ出ると既にタクシーが待機しており、その傍らに亮が立っていた
亮「すみませんが姉をよろしくお願いします。今日はありがとうございました。」
相澤「…わかりました。ごちそうさまでした」
2人が乗ったタクシーを笑顔で見送りながら亮が呟く
亮「…頑張れよ。姉ちゃん」
わざとウーロンハイを用意してAに飲ませた事も、住所を知っていながら知らないふりをしてAを相澤の家に泊めるように仕向けた事も亮の策略によるものだった
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さくら(プロフ) - エワビさん、とても嬉しいお言葉をありがとうございます！ (2021年8月27日 22時) (
レス) id: 4e23a63de8 (このIDを非表示/違反報告)
エワビ - すっごいすこでした (2021年8月27日 16時) (レス) id: 1ec29ba6ed (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - sumeshiさん» sumeshiさん、こちらこそ読んでくださって本当にありがとうございます。妄想のままに書いているし、稚拙な文章で大変恐縮ですがこれからもよろしくお願いします。 (2021年6月2日 0時) (レス) id: 4e23a63de8 (このIDを非表示/違反報告)
sumeshi(プロフ) - 更新してくださりありがとうございます！そして、素敵なお話を作ってくださり、ありがとうございます！このお話が好き過ぎて何度も読み返してます！これからも楽しみにしてます(^-^) (2021年6月1日 23時) (レス) id: 6aab4e78fc (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - sumeshiさん» sumeshiさん、はじめまして。毎日楽しみにしてくださってありがとうございます。先程最新話を投稿致しましたので良かったらご覧ください。 (2021年6月1日 22時) (レス) id: 4e23a63de8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくら | 作成日時：2021年5月5日 2時
