第11話 芽生え ページ12
店に到着し、2人は中へと入って行った
明る過ぎず暗過ぎず程良い照明の中を店員に案内されて進むと一番奥にある個室へと通された
『ここ、私の弟のお店なんです』
相澤「へぇ…」
相澤はそう言いながら部屋を見渡すと視線の終わりにいた、いつの間にかコートを脱いでいたAの姿に目を奪われた
清楚でありながらどこか艶やかなそんな印象を受け、ミッドナイトの思惑通り誰にも見せたくないと思っていた
相澤「(…今日の俺はどうかしているな)」
『…相澤先生どうしたんですか？座りましょうよ』
相澤「あぁ、はい」
テーブルに向かい合って座る2人の間に沈黙が流れる
そこへ扉をノックする音が響き、Aの弟、亮がグラスに注がれた水とメニュー表を持って現れた
『相澤先生、先程お話しした私の弟です』
亮「初めまして、薬院亮です。姉がお世話になってます」
相澤「初めまして、相澤消太です。こちらこそAさんにはお世話になってます」
亮は簡単に挨拶をして水とメニュー表をテーブルへ置く
亮「それでは注文が決まりましたらお呼びください」
そう言って部屋を出て行った
料理や飲み物の注文を済ませ、運ばれて来た所でグラスを上げた
『相澤先生…今日は付き合ってくれて本当にありがとうございます』
相澤「いや、うちのクラスの生徒が迷惑かけてすみません。でもA先生もスルースキルを身に付けてください」
『すみません…努力します…』
Aはメニュー表を見るふりをして相澤を見つめる
今まで気にしていなかった彼の所作が今日はとても素敵に見えて一挙一動に目が離せなくなっていた
相澤「…俺の顔に何か付いてますか？」
『え！？あ、いえ…その…相澤先生…今日はいつもと違う雰囲気で…素敵だなって思って…』
つい本音を口にしてしまい、顔がみるみる紅潮して行くのがわかったのでメニュー表で顔を隠す
相澤「俺は普段、無駄な事に時間は掛けないですから」
真っ直ぐにAを見て話す相澤にまた顔が赤くなった
その後も何度も沈黙が流れたが何とか会話をする2人
いつの間にか2時間以上が経過し、お腹も膨れていたので最後に飲み物を注文して飲み終えたら帰る事にした
烏龍茶が運ばれて来た所で相澤はマイクに貰ったチケットの事を思い出した
相澤「あの…」
そう言った時、烏龍茶を口にしたAがテーブルに倒れ込んだ
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さくら(プロフ) - エワビさん、とても嬉しいお言葉をありがとうございます！ (2021年8月27日 22時) (
レス) id: 4e23a63de8 (このIDを非表示/違反報告)
エワビ - すっごいすこでした (2021年8月27日 16時) (レス) id: 1ec29ba6ed (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - sumeshiさん» sumeshiさん、こちらこそ読んでくださって本当にありがとうございます。妄想のままに書いているし、稚拙な文章で大変恐縮ですがこれからもよろしくお願いします。 (2021年6月2日 0時) (レス) id: 4e23a63de8 (このIDを非表示/違反報告)
sumeshi(プロフ) - 更新してくださりありがとうございます！そして、素敵なお話を作ってくださり、ありがとうございます！このお話が好き過ぎて何度も読み返してます！これからも楽しみにしてます(^-^) (2021年6月1日 23時) (レス) id: 6aab4e78fc (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - sumeshiさん» sumeshiさん、はじめまして。毎日楽しみにしてくださってありがとうございます。先程最新話を投稿致しましたので良かったらご覧ください。 (2021年6月1日 22時) (レス) id: 4e23a63de8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくら | 作成日時：2021年5月5日 2時
