No.1 番外編【東海】 (ページ2)

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転機ページ2

sideA

引退してから3ヶ月経った。
雑誌の取材とか細かい仕事もだいぶ片付いて、自分の時間をとれるようになってきた。

昼夜逆転の生活をやめて、家事もだいぶ自分でできるようになってきた。
太紀くんと一緒に岡崎に住みたいけど、今の私じゃ全部、太紀くんに依存しちゃうことになるし、どうしようか迷っていた。

そんなとき、Cherishのオーナーから連絡がきた。

『錦に姉妹店を作るから、オーナーになって欲しい』

というものだった。

オーナーなら、毎日、店に出なくて済むし岡崎に住めるし最高の話だと舞い上がっていた。

いや、もしかしたら太紀くんは私が夜の仕事をするのを嫌がるかもしれない…一応、確認しよう。
太紀くんに電話をかけてみる。

プルプルプル

虫「もしもし、どうしたの？」

A「今、大丈夫？相談したいことがあるの」

虫「大丈夫だよ、あらたまっちゃってどうしたの笑」

A「あのね、錦にCherishの姉妹店ができるの。それでオーナーやらないかって誘われて…名古屋なら太紀くんと岡崎に住めるかなって思ったんだけど…」

虫「良い話じゃん、オーナーやりなよ。それで一緒に住もうよ」

A「え、夜の仕事戻るの嫌じゃないの？」

虫「んー確かに不安だけど、それがAのやりたいことなら止めないよ」

太紀くんは私が思ってるより、ずっと大人だった。

A「ありがとう、太紀くん」