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43. ページ43

sideA


太紀くんは勉強を教えるのが本当に上手で



苦手な数学も太紀くんに教えてもらえば一発でわかった。


太紀くんは余裕で合格できそうだった。私はC判定をとってしまったりして不安だったけど、太紀くんがいつも励ましてくれてたから、なんとか頑張れた。



放課後一緒に勉強したあとは、2人でカフェや本屋さんに行って、息抜きをしたりしてその時間が幸せだった。


周りからは付き合っているのかと取り沙汰されたけど、2人の関係は図書室仲間からは進展しなかった。



高3の冬



クリスマスの1週間前



家に帰ると、お母さんが泣いていて



小学生の妹の百合は困った顔をした佇んでいた。



A「お母さんどうしたの?」



母「お父さんがね、私達には秘密で投資をやってたの。だけど、悪い人たちに騙されて借金作らされちゃったらしいのよ。」



A「返せそうなの?」



母「お父さんの給料じゃとてもじゃないけど、無理。1年以内に返さないと、お母さんの実家とか何から何まで差し押さえられちゃうの…」



妹にこんな話を聞かせたくなくて、私はとりあえず妹と自分の部屋に戻った。




どうすれば、いいんだろう




私にはお金はないから、返しようがない




太紀くんなら、なんて言うかな。

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作者名:はるか | 作成日時:2020年11月29日 1時

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