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sideA
てつやさんの言葉に驚いた。
お客様に好きな人いるの?教えてよって聞かれたことなんて数え切れないほどある。
だけど、いつも流して誤魔化せば終わり。
てつやさんは本当に真剣な顔で言ってくれて
あーこの人には嘘をつけないと思った。
A「私にはずっと忘れられない人がいるの。絶対に手は届かないけど心から好きな人がいるの」
て「そうなんだ。どんな人なの?」
A「頭が良くて、掴みどころがないとこもあるけど、とっても優しい人。あと、誰よりも努力できる人」
て「すごいじゃん、完璧人間だな笑 どれくらいの間好きなん?」
A「10年以上かな。」
て「それは長いな。思いは伝えないの?」
A「ずっと、会ってないし伝えられないって感じかな。最後に会った時に嫌われちゃったし…」
て「そんなん絶対苦しいじゃん。何があったかわからんけど、次の恋に進むべきじゃないかな?」
A「次の恋か…今の私には仕事があるから、恋とかはいらないかな…」
精一杯の強がりを言う私は気付いたら
泣いていて
て「え!玲奈ちゃん大丈夫!?ごめん!」
A「てつやさんのせいじゃないよ、私の弱さだよ。」
そう言った瞬間、てつやさんの腕の中に抱きしめられていた。
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作者名:はるか | 作成日時:2020年11月29日 1時