21. ページ21
sideA
虫眼鏡さんが来店してから、私は彼のことを忘れるために今まで以上に働いた。
桜やボーイさんには無理してないか心配されるけど、忘れるには働くのが1番だった。
てつやさんは毎週のように新幹線で東京まで来て、お店に来てくれる。
今日もてつやさんと同伴の予定が入っている。
新宿駅の東口で待っていると
て「玲奈ちゃん！」
てつやさんが走ってきた。
オレンジ色の髪の毛は目立ってしまうから、周りが気づかないように2人でこっそりタクシーに乗って、個室のあるお店に移動する。
て「待たせちゃってごめんね、撮影長引いちゃって…」
申し訳なさそうに謝るてつやさん。
A「ううん！全然待ってないよ！撮影お疲れ様！」
て「ありがとう、玲奈ちゃんはいつも本当に可愛いね！今日は寿司予約しといたからたくさん食べてね」
A「お寿司だいすき！てつやさんありがとう」
てつやさんは本当にいい人
お客様ではあるけど、一緒にいてとっても楽しくて
ああ、この人とお店で出会わなければ私はきっと
恋に落ちることができたんだろうなって思った。
そんなことを考えていると、てつやさんに
て「玲奈ちゃんは好きな人いないの？」
A「いないけど、好きな人は欲しいかな」
いつも通りの答え。
て「嘘でしょ？それ」
真剣な顔でてつやさんが言う。
A「え？いないですよー」
いつも通り、ニコニコしながら答える
て「誰にも言わないから俺にだけ教えてくれない？俺、玲奈ちゃんのこともっと知りたい」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 79人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「YouTuber」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：はるか | 作成日時：2020年11月29日 1時
