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大吾side
「長尾ッ！！」
カットがかかったとほぼ同時だった。流星の肩に控えめにもたれていた謙杜の頭がずるっと落ちて、流星が慌てて腕を出して、みっちーが大声出して駆け寄って。
「けんとまずいわ、むっちゃ体熱い。マネージャーさんにすぐ病院連れてってもらお。」
「え、きゅ、救急車とか、長尾、おい、大丈夫か長尾…！」
「わ、ちょみっちー、そんなに揺らさんで」
謙杜のもとに近づいて顔を覗きこんだら、もう真っ赤な顔で眉間に皺がグッと寄せられていた。でも、ぎゅっと閉じられた目に不安が募った矢先、みっちーに揺らされてすぐに目はまたうっすらと開いて。
「、ぁ、ごめんなさ…っ、は、はぁ…」
「ごめん長尾、起こした…大丈夫か？どこがつらい？」
「んー……も、わからん…っ」
「体熱いし顔真っ赤やもんな。ほんまによく頑張ったなぁ〜」
そう言って謙杜の頭を撫でてあげると、虚ろな目で俺を見つめながら「ほんとにやれてましたか？」なんて、すごくすごく小さな声で不安そうに聞いてきた謙杜。おん、完璧やったよ、ってちゃんと聞こえるように言ってあげたら、あっという間に目には光るものが溜まっていく。
「けんと〜泣いたら余計しんどくなっちゃうねんで。泣くのは後にとっておこうなぁ。」
「んぐっ…うぅ、みんな、あ、りがとございましたぁ…、っはぁ」
「ふふ、どういたしまして。しんどいやろ？あんまり話さんでええよ。…あ、丈くんが呼んどる」
流星の胸の中で本格的に泣き出してしまった謙杜やけど、ごめんねやなくてありがとうが聞けて、俺はちょっと嬉しかった。俺らのわっかりやすいサポートに気づいちゃったかな〜、なんてね。
「あ俺が運びます。長尾、ちょっと揺れるで。」
「ん……みっち、ありがとな…」
「、ん。無理すんなばーか」
「ふふ、みっちー、ひどいなぁ…っうぅ」
「え、なに、どうした！？」
「、あたま、いたかっただけ、ごめん、」
「…、早く良くなるとええな」
みっちーの大きな背中に埋もれた謙杜は、不謹慎やけど何だか小動物みたいで可愛かった。会話もなんか、ツンデレかと思ったらデレデレやし！
「大ちゃん顔に出すぎー。キモいで」
「はっ！？キモいはひどないか！？」
「うっさい。けんと頭痛いねんで？」
「ごめんなさい……」
なーんて、相変わらず俺は流星の尻に敷かれたままやけど。
俺たちの可愛い弟が、早く元気に帰ってきてくれますように。
Fin.
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柚羽(プロフ) - 雨音さん» めちゃくちゃ嬉しい感想をありがとうございます…！！なにわさんの空気感が大好きなので、少しでも小説の中で書けていたら嬉しいなと思っていました。超絶気まぐれ更新な作品ですが、これからもどうぞよろしくお願いします…！ (7月27日 23時) (
レス) id: ed89232a82 (このIDを非表示/違反報告)
雨音(プロフ) - 長尾くんの可愛らしさとメンバー全員の優しさが尊すぎて、全話泣きながら読ませていただきました（情緒不安定）😭病系見た事なかったのですが、主様のこのお話は大好きです(*^^*)続きも楽しみに読ませていただきます！！ (7月26日 23時) (レス) @page42 id: 9d08cd299b (このIDを非表示/違反報告)
けんけん(プロフ) - 柚羽さん» あああ出てきました！すみませんわざわざありがとうございます😭💦 (2022年9月13日 20時) (レス) id: 52d52245cf (このIDを非表示/違反報告)
柚羽(プロフ) - けんけんさん» えっ、ほんとですか！？鍵垢なので@yuzuha_815で調べていただき、「@yuzuha_815さんを表示」とすると出てくるはずです…！ただわかりにくいので、一時的に鍵開けることにします笑 (2022年9月13日 19時) (レス) @page43 id: 9997f70d34 (このIDを非表示/違反報告)
けんけん(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いてます！Twitter垢なんですが、検索しても出てきません😭 (2022年9月13日 18時) (レス) @page43 id: 52d52245cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚羽 | 作成日時：2022年6月20日 5時
