・ ページ31
大吾side
後ろにいた流星の衝撃的な発言に、高橋と声を揃えて驚く。喘息って……確か数ヶ月前そんな話あったけど。
「……ちょっとな。それより…りゅせくんもやん」
「あ、そう流星。あんた顔赤いやんか。熱？」
「ん〜…びねつやで、たぶん。」
「うそや、昨日よりしんどそうやもん」
「え、昨日！？」
もう、ちょっと、情報量が多くて困っちゃうよ大ちゃん。高橋も同様の反応で、長尾と流星を交互に見やっとる。
「待って……とりあえず、流星座ろ。大ちゃんにおでこ貸して？」
「んー…」
「ほんまや熱ある。しんどかったな。昨日からなん？」
「…きのうは、ちょっとつかれたなってくらいで……」
「そか、とりあえず横になっとき？んで、長尾は…」
これはしんどいやろ……というくらいに熱い流星の体温に驚いて、なんで早く言ってくれなかってん…と頭を抱えて。
流星に布団をかぶせたところで、喘息起こしたっていう長尾の方を向くと、高橋が話をしていた。その会話に耳を傾ける。
「…で？今は？しんどないん？」
「、だいじょぶ、やで…？それより、りゅせくん…」
「流星くんは大吾くんがみてくれてるから。謙杜は？喘息の発作なんて珍しいやんか」
「ちょっとくるしかっただけ、あんま気にせんで…遅刻してごめんな？それより、りゅせく…」
なーんか押し問答してる雰囲気やな。高橋も優しいからなかなか聞き出せんくて、困った顔しとる。
「長尾、一旦流星のことはいいから。どんな発作だったか、いつから喘息苦しなったか、教えてくれる？」
ベット脇にしゃがんで、下から覗きこみながらそう聞いても、なぜかぎゅっと口を結んでしまう長尾。高橋と顔を見合わせて困っていると、高橋の携帯に丈くんから着信が。…やっば、忘れてた。
「ごめん高橋、下行ってみんなに事情話してきて？んで、マネージャーさん見つけてチェックアウト遅らせられるか聞いてほしい」
「わっかりました。行ってきます！」
そう言って駆け出していった高橋の背中を見送り、未だに下を向いたままの長尾に向き直る。なんでやろ、しんどいんかな？とりあえず話し始めるまで待つかぁ、って優しく背中をさすっていたら。
「あの……ほんまにごめんなさい、新幹線の時間とか」
「それはええよ、流星の体調がこれじゃ乗れんしな。それより長尾も、しんどいんちゃう？」
「…………りゅうせいくんは、寝てますか？」
そう言って俺を見つめる長尾の目は、少しうるんでいた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 300人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「なにわ男子」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
柚羽(プロフ) - 雨音さん» めちゃくちゃ嬉しい感想をありがとうございます…！！なにわさんの空気感が大好きなので、少しでも小説の中で書けていたら嬉しいなと思っていました。超絶気まぐれ更新な作品ですが、これからもどうぞよろしくお願いします…！ (7月27日 23時) (
レス) id: ed89232a82 (このIDを非表示/違反報告)
雨音(プロフ) - 長尾くんの可愛らしさとメンバー全員の優しさが尊すぎて、全話泣きながら読ませていただきました（情緒不安定）😭病系見た事なかったのですが、主様のこのお話は大好きです(*^^*)続きも楽しみに読ませていただきます！！ (7月26日 23時) (レス) @page42 id: 9d08cd299b (このIDを非表示/違反報告)
けんけん(プロフ) - 柚羽さん» あああ出てきました！すみませんわざわざありがとうございます😭💦 (2022年9月13日 20時) (レス) id: 52d52245cf (このIDを非表示/違反報告)
柚羽(プロフ) - けんけんさん» えっ、ほんとですか！？鍵垢なので@yuzuha_815で調べていただき、「@yuzuha_815さんを表示」とすると出てくるはずです…！ただわかりにくいので、一時的に鍵開けることにします笑 (2022年9月13日 19時) (レス) @page43 id: 9997f70d34 (このIDを非表示/違反報告)
けんけん(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いてます！Twitter垢なんですが、検索しても出てきません😭 (2022年9月13日 18時) (レス) @page43 id: 52d52245cf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：柚羽 | 作成日時：2022年6月20日 5時
