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道枝side
「ちょ……！お前、やばいて。顔色やばすぎ。保健室いこ。」
「ん……っは、ぁ、たてへん…」
「えぇ…どうしよ、俺の背中乗れる？」
帰ろうや！って言おうと思って近づいたら長尾は机に突っ伏しとって、声をかけたら顔面蒼白やし普段からは想像できないくらいにか弱い声やし。さすがに焦ったけど、俺がなんとかせな。そう思っておぶることを提案したんに、長尾はちっとも反応してくれへん。
「なぁ、聞こえとる？ちょっと動いて、俺の背中乗って。保健室連れてくから。」
「………、ごめ、ありがと」
「ん、気にすんな。」
目眩がひどいんか、顔を手で覆ったまま緩慢に動く長尾の背中を支えて立ち上がらせる。危なっかしくふらつくから慌ててしゃがんであげて、背中に体重をかけてもらって。
「、よし…じゃ行くな。」
「うん……っ」
あんま揺れたらしんどいかなって思うけど、長尾と自分のカバンも持っとるからまっすぐ歩くのすら難しい。時折長尾が漏らす辛そうな声に焦るけど、なるべく揺らさんように歩みを進めて。
「な、みっちー…」
「ん？どした？」
「……、なんも、ない…っ」
「…そっか。もう着くからな。」
しんどいのか、寂しいのか、辛いのか。多分全部やろうけど、なんもないってごまかすのがなんだか可愛くて、可哀想で。
俺たちはメンバーの中で最年少やから、他のメンバーに甘えることはあっても、互いに甘えることは滅多にない。変にベタベタしてくることはあるけど、甘えとは違うっていうか。
でも今は、弱った長尾と2人きり。思いっきり甘やかしたるし、なんでも言うこと聞いたる。……なんて、恥ずかしくて本人には言えへんけどな。
「着いたぁ。……あれ、先生おらんやん」
少し重い保健室の扉を引いたら、そこはもぬけの殻。少しだけ開いた窓から初夏の涼しい風が吹いて、傾き始めた夕日が控えめに差している。
「とりあえずベッド横になろか。…長尾、ほら、動ける？」
「ん…っは、ぁ、ありがと、みっち…」
倒れ込むようにベッドに転がった長尾は、さっきよりも顔色が悪くて。細い腕で目元を覆って、少し開いた口から苦しげに呼吸をしているのが痛々しい。
保健室、連れてきたはええけどこれからどうしよう。途方に暮れて力が抜けて、ベッド脇の椅子に座り込んだ。
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柚羽(プロフ) - 雨音さん» めちゃくちゃ嬉しい感想をありがとうございます…！！なにわさんの空気感が大好きなので、少しでも小説の中で書けていたら嬉しいなと思っていました。超絶気まぐれ更新な作品ですが、これからもどうぞよろしくお願いします…！ (7月27日 23時) (
レス) id: ed89232a82 (このIDを非表示/違反報告)
雨音(プロフ) - 長尾くんの可愛らしさとメンバー全員の優しさが尊すぎて、全話泣きながら読ませていただきました（情緒不安定）😭病系見た事なかったのですが、主様のこのお話は大好きです(*^^*)続きも楽しみに読ませていただきます！！ (7月26日 23時) (レス) @page42 id: 9d08cd299b (このIDを非表示/違反報告)
けんけん(プロフ) - 柚羽さん» あああ出てきました！すみませんわざわざありがとうございます😭💦 (2022年9月13日 20時) (レス) id: 52d52245cf (このIDを非表示/違反報告)
柚羽(プロフ) - けんけんさん» えっ、ほんとですか！？鍵垢なので@yuzuha_815で調べていただき、「@yuzuha_815さんを表示」とすると出てくるはずです…！ただわかりにくいので、一時的に鍵開けることにします笑 (2022年9月13日 19時) (レス) @page43 id: 9997f70d34 (このIDを非表示/違反報告)
けんけん(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いてます！Twitter垢なんですが、検索しても出てきません😭 (2022年9月13日 18時) (レス) @page43 id: 52d52245cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚羽 | 作成日時：2022年6月20日 5時
