【d!】愛してくれ【大脱走2】 (ページ5)

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カーテン越しに聞こえる微かな音
メジャーの音でなんとなくサイズがわかってしまう

あかん…なに変なこと考えとんや俺…

待合席に座り、ぐるりと店内を見回す。
どれも女性用な為、恥ずかしくなって下を向く。

「お客様。ご希望の水着などは御座いますか？」

「あ､いえ…連れの方に聞いてください」

「かしこまりました」

すると店員さんはフィッティングルーム内へ
ズカズカと入っていった。おお…す、凄いな…

中で楽しそうに会話する店員とAさんの声
時折店員のふふふと笑う声が聞こえる。

『あの…トントンさん』

呼ばれてそちらを向けば、カーテンからチラリと
顔出したAさん。少し見えた肩と鎖骨…

つまり今の状態は……俺も男。想像してしまい、
ボンっと急に顔が熱くなるのが自分でもわかった。

「あー…ど、どうしました？」

『お恥ずかしい話なんですけど…その……

水着を…トントンさんが選んでくれませんか」

似合うのとか分からないので…と恥ずかしそうに言う

「えーっと…」

本当に俺が選んでええんか…？

『お、お願いします』

「ｳ"ｯ…」

そんな目で言われたら断れるわけがなく……

・・・・

買い物を終え、店を出る。
ちなみに水着選びから互いに無言である。

「おっ！いいの買えたー？」

偶然、楽山さんと居合わせる
水着が気になるのか、紙袋を覗こうとする。

すると

『ひ、秘密です』

Aさんが俺の前で手を広げる

すると、楽山さんはこっちを見てニヤリと笑った

「…そっか。じゃ、変な虫に好かれないようにね」

そう言うと軽く手を振って去ってしまった。

「…………」

『トントンさん？』

「……あ、何でもないですよ」

へらりと笑って誤魔化す

　俺色に、染まれ

……………なんてな