【d!】愛してくれ【大脱走2】 (ページ4)

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・・・

tn「どうします？」

『どうしましょう…』

トントンさんと水着選びに街へ出掛ける。
なぜ彼も一緒なのか？それは彼らのせい。
特にあの水色と青色のせいね。

とりあえず水着を選ぼうとお店に入る。
入ったは良いものの……

tn「やっぱそうですよねー…」

色とりどりの女性ものの水着が並ぶ店内。
こんな高級そうな店は初めての私と、
当然ながら店に男一人というトントンさん。
そして冒頭に戻る。

『あの…無理なら外で待ってて下さい。
　私も早く済ませて合流しますから…』

トントンさんにそっと耳打ちする。
元々女性慣れしてない…って聞いたし、
確かにこういうお店は苦手そうだ。

tn「でも、それが………あ」

『？』

トントンさんが此方から目を逸らす。
気まずそうで、何だろうと振り向けば…

「お客様。サイズをお図りしましょうか？」

メジャーを持ったニコニコ笑顔の店員さん。
あ…えっと…と店員さんの無言の圧に、言葉が上手く出せずに口をパクパクさせてしまう。

何この店員さん…めっちゃ圧かけてこない？

「素人が下手に図ってんじゃねぇよ」と言いたそうな店員さんに怖じ気づいていると……

tn「ああ、大丈夫です。自分で図ります」

すかさずトントンさんが断ってくれた。
すると店員は笑顔を崩さずに「ごゆっくりどうぞ」とだけ言って去っていった。

tn「多分俺らいいカモやと思われたんやろな」

店側の口車に乗せられて無駄に高いものとか請求されていたのかもしれない。そう思うと、やっぱり商売なんだと思ってしまった。

そして再び訪れる沈黙…と思っていると、トントンさんが目を逸らしながら口を開いた。

tn「あの…自分のサイズって分かります？」

『あ』

そもそもを忘れてた！！

『すみません図るんで待ってて下さい！』

幸い何故かメジャーが落ちていたので、それを持ってフィッティングルームに駆け込んだ。