今日:1 hit、昨日:3 hit、合計:411 hit
小｜中｜大
1 ページ2
.
｢近付いたら殺されるぞ！｣
｢俺の友達、アイツの顔を見たらオーバーブロットしたらしい｣
｢あ、私のお母さんも！｣
聞こえて来るのは周囲の評価。
近寄りもしないクラスメート。
それが僕の当たり前だった。
だって、仮面をしてる子供。
僕の顔を見たら、声を聞いたら、話しかけたら、触れたら、オーバーブロットだ。
気味が悪くて仕方ない、そんなの分かってる。
僕は、皆の為にこうしてるだけなのに。
でも、一度だけ、この僕の呪われた魔法が効かない奴がいた。
名前が分からないどこかの人魚。
エレメンタリースクールの時、なにもかもを投げ出して海の浜辺に逃げた。
ぼーっと次から次へとくる穏やかな波に触れながら貝殻見つけ。
そんなとき
どこからともなく表れた人魚に仮面を外された。
｢なんでこんなのつけてんの？｣
そう言われながら。
急すぎて対応ができなかった。
動きが早過ぎて仮面を外されることに抵抗できなかった。
僕の頭の中はオーバーブロットされたときの対処法でいっぱい。
だから、彼がオーバーブロットを起こさない、とか全然考えてなかった。
｢ナニ？これ、外されたらやべーヤツなの？｣
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 5人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作成日時：2023年5月9日 19時
