【夏目友人帳】嗚呼、あなたは (ページ1)

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輝くなかでページ1

風が吹いていないからか

肌がやけるような暑さを感じる。

(暑いな…)

手をかざして太陽を見ていた視線を

川で楽しそうに遊んでいる"彼女"に向けた。

「あの、暑くないんですか？」

声をかけたら

はねていた水の音が止まった。

『暑いわよ』

(何当たり前のこと聞いてんだって顔してる…)

俺に返答をした彼女は

それからすぐに水の音をさせはじめた。

太陽の光で

水がキラキラしてる。

彼女はその中でひとり、楽しそうに遊んでいる。

「何してるんですか？」

無意味に水の中で遊んでいるわけじゃなさそうだし…。

『ん？魚がいるの！』

「捕まえようとしてるんですか」

『そう、よ！』

返事と同時に激しくバシャッと水がはねた。

「全身ずぶ濡れになりますよ」

『えー。

でもまあ今日は暑いし、ちょーどいいんじゃない？』

子供のように川で遊んでいる彼女に

軽いため息が出る。

それから、ふと疑問が浮かんだ。

「ていうかAさん、

一人で川遊びしてるなら俺は必要ないでしょう」

『ちょっと夏目。これはデートよ？』

そもそも彼女、Aさんとこうなったのは

少し前のことだ。